日本勢6人が参戦 “VIP待遇”の石川に注目!
世界最大のトーナメントに初出場する18歳の石川遼が、60歳の新帝王トム・ワトソン(米)、21歳の新星ローリー・マッキルロイ(北アイルランド)と同組で激突する。
現地時間17日に開幕する米男子ツアーの今季メジャー第2戦全米オープン(カリフォルニア州ペブルビーチGL)は、例年予選ラウンドで注目選手同士を組み合わせるなど“粋な計らい”をすることでも知られている。そして、昨年の日本ツアーで史上最年少賞金王となり、今年5月の中日クラウンズではツアー最少ストローク『58』を叩き出して世界を驚愕させた石川に対しても、最高級の“VIP待遇”を見せてくれた。
というもの、ワトソンは今大会の開催コースであるペブルビーチGLが舞台となった82年大会において、ゴルフ界の帝王ジャック・ニクラウス(米)との激闘を制して全米オープン初優勝。その後「新帝王ワトソン」と呼ばれるようになり、メジャー通算8勝を挙げるなどビッグネームの仲間入りを果たした。シニア入りしてからも、還暦を目前にした昨年の全英オープンで壮絶な優勝争いを演出。最後はプレーオフの末に敗れたとはいえ、世界中のシニア選手に勇気と希望を与えた。
同時にワトソンは紳士プレーヤーとしても知られており、今後のゴルフ界を背負って立つ石川やマッキルロイのお手本としても最高の人間だ。今年はUSGA(全米ゴルフ協会)特別推薦での出場となり、これが最後の全米オープンとなる可能性もあるだけに、予選ラウンドを一緒に回る石川にとっては千載一遇のチャンス。大ベテランの“エキス”を余すところなく受け継ぎたいところだ。
今週火曜(15日)には、まさかの練習ラウンド同組も実現。82年の劇的優勝を決めたチップインバーディの舞台、17番パー3では記念写真を撮るなど、和気あいあいとイン9ホールをプレーした。40歳以上も歳の離れた日本の若者にも優しく接する新帝王ワトソン。石川はそこから難攻不落のペブルビーチ攻略法を盗み取ったに違いない。
日本勢では他に、昨季賞金ランキング2位の池田勇太と国内最終予選を突破した藤田寛之、谷口徹、横尾要、矢野東が参戦。総勢6名の日本人プレーヤーが世界最高峰の舞台に挑む。