藍、悲願のメジャー初制覇へ! 全英女子オープン開幕
宮里藍が優勝候補として今季の海外女子メジャー最終戦、全英リコー女子オープン(現地時間7月29〜8月1日/英国、ロイヤル・バークデイルGC)に臨む。
世界ランキングNo.2としてメジャーの舞台に入った宮里(藍)は、大会有力選手として呼ばれた公式インタビューの冒頭、開口一番こう言った。「強い風の中でプレーするのは好き。リンクスも好きなスタイルの1つ。雨が強いと楽しくないけど…。ロイヤル・バークデイルは木もないし、コースがよく見えてすべてが素晴らしい」。
ロイヤル・バークデイルには、米女子ツアーに参戦する前年、まだ日本ツアーで戦っていた2005年に初めて挑んだ。当時世界ランク1位で不動のトッププレーヤーだったアニカ・ソレンスタム(スウェーデン)と練習ラウンドから一緒にプレー。さらに本番の予選ラウンドでも同組で回り、“世界女王”の技術とともにコースマネジメントやプレーに対する姿勢などを肌で感じ、自分自身のゴルフ人生の糧としている。
あれから5年。海外ツアーで幾多の激戦を勝ち抜いてきた宮里(藍)は大きく成長し、確固たる自信をまといロイヤル・バークデイルへ戻ってきた。先週までトップに立っていた世界ランク、賞金ランクともにNo.1の座は申智愛(韓)に明け渡したが、「シーズンはまだまだ長い。1試合1試合にベストを尽くすだけ」と力強く語っており、しっかりと足元を見つめている。1977年に全米女子プロを制した樋口久子以来となる日本人史上2人目、そして自身にとっては悲願のメジャー初制覇に向けて、宮里(藍)の戦いが間もなく幕を開ける。
その他日本勢では、先週のエビアン・マスターズで6位タイに食い込み好調を維持する宮里美香に加え、上田桃子、横峯さくら、有村智恵、飯島茜、北田瑠衣の6人が出場。「1日のうちに四季がある」と揶揄され、大会前日も寒さと風雨が襲った全英ならではの自然との戦いに総勢7名の日本人プレーヤーが立ち向かう。
現世界ランクNo.1の申を筆頭に、LPGA選手権優勝のクリスティー・カー(米)、全米女子オープン優勝のポーラ・クリーマー(米)らメジャーチャンピオン、世界ゴルフ殿堂入り選手のカリー・ウェブ(豪)、高い潜在能力を秘めるミッシェル・ウィー(米)など実力者たちが今季最後のメジャータイトルを狙う全英女子オープン。群雄割拠の戦国時代を迎えた世界の女子ゴルフ界を象徴する大会だけに、最後の最後まで勝負の行方から目が離せない。