桃子イーグル締めで8位タイ浮上 日本勢4人が予選突破!
上田桃子に笑顔が戻った。右ヒザ半月板損傷という大きな故障に苦しみ、結果を出せていなかった今シーズンの鬱憤を晴らすかのようなイーグルフィニッシュでトップ10圏内に浮上した。
今季の海外女子メジャー最終戦、全英リコー女子オープン(英国、ロイヤル・バークデイルGC)は現地時間30日、第2ラウンドの競技を行ない、初日16位タイと好発進を見せた上田が最終18番のイーグルで2アンダー70にスコアをまとめ、首位のヤニ・ツェン(台)に6打差ながら通算2アンダー8位タイの好位置をキープした。
出入りの激しいゴルフだった初日とは打って変わり、この日の上田は安定感が増していた。難関ホールの序盤をパーで乗り切ると、6番パー5でバーディが先行。続く7番でボギーを叩いたものの、その後は我慢のゴルフでスコアカード通りのプレーを続けると、最終ホールでイーグルを奪う見せ場をつくった。白球がカップに沈んだ瞬間、両ひざを地面につきながら何度もガッツポーズを繰り出し、「スッキリした。ずっと我慢してきた分、最後に“ご褒美”がもらえた気がする」と満面の笑み。
今季の上田は米女子ツアーでトップ10入りわずか1度、前週のエビアン・マスターズでも最終日に77を叩いて53位タイに沈むなど、思うようなゴルフができずにいた。しかし本人は「調子が良い」と公言しており、何か1つきっかけを欲しがっていた。午前中の穏やかなコンディションの中で回れたのもツキがある証拠。18番の劇的イーグルを足がかりに残り2日、さらなる高みを目指してもらいたい。
一方、初日79位タイと出遅れていた宮里藍は雨が激しく降り出した午後スタートながら2アンダー70とスコアを伸ばし、通算2オーバー31位タイで予選突破。決勝ラウンドでのチャージに望みをつないだ。
さらに第2ラウンドでは、宮里(藍)と同じ東北高校卒業の有村智恵が大健闘。難しいメジャーの舞台で5バーディ、1ボギーの4アンダー68をマーク。通算1オーバーまでスコアを伸ばし、横峯さくらと並び24位タイで楽々と予選突破を決めた。「先輩・藍に続け」とばかり海外志向の強い有村だが、これまで挑戦するだけで結果を残すまでには至っていない。だが今週こそはステップアップのチャンス。決勝ラウンドでもこの勢いを持続したいところだ。
その他の日本勢は北田瑠衣が1アンダー71で回ったが初日の出遅れが響き通算7オーバー、86位タイで予選落ち。飯島茜(通算11オーバー、112位タイ)、宮里美香(通算12オーバー、116位タイ)も決勝ラウンド進出を逃している。
上位は通算8アンダーまでスコアを伸ばしたツェンが単独トップ。4打差の2位タイに世界ランク1位奪還を狙うクリスティ・カー(米)、飛ばし屋ブリタニー・リンシコム(米)、今季好調のエイミー・ヤン(韓)が続き、通算3アンダー5位タイにスーザン・ピーターセン(ノルウェー)、ジュリー・インクスター(米)らがつけいる。また、前週エビアン・マスターズで優勝し現世界ランクNo.1の申智愛(韓)も通算2アンダー8位タイの好位置をキープした。