遼は53位タイ、最終日アンダーパーでメジャーに弾み!
パットに苦しんでいた石川遼が次週のメジャーに向け手応えをつかむ好プレーで最終日を締めくくった。
WGCシリーズの今季第3戦ブリヂストン招待(オハイオ州、ファイアーストーンCC)は現地時間8日、最終ラウンドの競技を行い、前日までグリーン上で苦戦し低迷していた石川が6つのバーディ(4ボギー)を奪い2アンダー68をマーク。4日目にして初のアンダーパーで締めくくり、通算4オーバーまでスコアを戻した。順位的には53位タイと決して良いわけではないが「すべてのクラブが右肩上がりに調子を上げてフィニッシュできた」と、次週に迫った米男子ツアーの今季メジャー最終戦、全米プロゴルフ選手権に向けて明るい材料が揃ったようだ。
この日の石川は1番でいきなりピンを刺すようなナイスショットを披露し、楽々とバーディ発進。その後ボギーもあったが4番ではグリーンの外から15メートルをパットでねじ込みバーディ。7番でも9メートルのロングパットを沈めるなど、本人いわく「昨日までとは別人のようにパットが入ってくれた」と18ホール『24』パットに収める快進撃。
さらに“ザ・モンスター”と呼ばれる667ヤードの16番パー5では、残り257ヤードを3番ウッドで2オンに成功するパワーを見せつけバーディを奪うと、最終18番もバーディで締めくくり「80人前後しか出られないこの大会に出場できる喜びを噛み締めて回ろうと思っていた。楽しめました!」と納得の表情を浮かべた。それでも「気を抜かずに、明日から練習してもっと良くしていきたい」と、心はすでに次週のメジャーに向いている。好調なショットにパットさえ噛み合えば、大舞台での上位進出も夢ではない。
一方、前日『62』と爆発し10位タイに浮上した宮本勝昌は、石川とは対照的に苦しい最終ラウンドとなってしまった。1番でバンカーにつかまりボギーを叩いてつまずくと「焦ったわけではない」とは言うものの、目標だった「フェアウェイをキープしてゲームを組み立てる」というテーマを実践できず、ノーバーディの5オーバー75でホールアウト。「疲れました。昨日5アンダーまでいったので、悔しい気持ちの方が大きい」と、ラウンド後に本音を吐露した宮本。通算イーブンパー33位タイで4日間を終えたが、久々のアメリカでの試合に「楽しいの一言。ギャラリーもホスピタリティも、すべてが世界のトップの集まる大会に相応しい」と、99年以来の米ツアー再挑戦も視野に入れているような口ぶりだった。
もう1人の日本勢、池田勇太は4バーディ、5ボギー、1ダブルボギーの3オーバー73と崩れ、通算10オーバー69位タイに終わり「腑に落ちない結果だけど、パッティングのフィーリングも良くなっている。ゴルフの調子自体悪くないので、来週の全米プロには頭を切り替えて臨みたい」と前を向いた。
なお、優勝はハンター・マハン(米)で通算12アンダー。最終ラウンドで8オーバー78の大叩きを演じたフィル・ミケルソン(米)は通算3オーバー46位タイ、注目のタイガー・ウッズ(米)は4日間で一度もアンダーパーをマークできず通算18オーバー78位タイに終わっている。