ドイツ出身の25歳、M.カイマーがプレーオフ制しメジャー初V!
ヨーロッパ期待のホープ、マーティン・カイマー(独)が母国の先輩ベルンハルト・ランガー(独)に続き、ドイツ勢2人目のメジャーチャンピオンに輝いた。
今季メジャー最終戦、全米プロゴルフ選手権(ウィスコンシン州、ウィストリング・ストレイツ)は現地時間15日、最終ラウンドの競技を行ない、4位タイからスタートしたカイマーがブッバ・ワトソン(米)と首位に並ぶ通算11アンダーでホールアウト。2人による3ホールのプレーオフにもつれこみ、2ホール目でバーディを奪ってワトソンに追いついたカイマーが、3ホール目でボギーを叩きながら、池につかまりダブルボギーを叩いたワトソンを振り切り、25歳の若さでメジャータイトルを獲得した。
「まだ実感が湧かない。ツアー4年目にしてこんなに大きなタイトルを手にすることができたなんて…。今年はライダーカップのメンバーになることが目標だった。全米プロに勝てるとは思ってもいなかった。信じられない」と、もの静かに優勝の喜びを語ったカイマー。日本での知名度は低いが、ヨーロッパではすでに5勝を挙げており、昨シーズンは賞金王候補のひとりに挙げられていた。ところが、ちょうど全米プロで6位タイに入ったあと、ゴーカートのアクシデントで足を負傷し9月、10月を棒に振り、ランク(欧州ツアーの賞金ランク)3位にとどまった。今季は同ツアーのアブダビ・ゴルフ選手権で優勝。世界ランクの最高位は6位。
プレーオフの1ホール目でバーディを奪って先手を取りながら、3ホール目のセカンドショットを池に入れてダブルボギーを叩き、メジャー勝利を逃したワトソンは「セカンドショットはスイングが悪かった。自分がやったことだから結果に腹を立てても仕方がない」とサバサバとした表情でコースを後にしたツアー屈指の飛ばし屋レフティ。勝負には敗れたが、今後の活躍が期待できそうだ。
また2位タイから逆転優勝を狙った21歳のローリー・マッキルロイ(北アイルランド)は通算10アンダーで、ザック・ジョンソン(米)と並び3位タイ。最終ホールで2打罰を喫しプレーオフ進出を逃したダスティン・ジョンソン(米)は通算9アンダーで、47歳のベテラン、スティーブ・エルキントン(豪)らと並び5位タイにとどまった。
その他、最終日に『67』をマークしたフィル・ミケルソン(米)が前日の48位タイから通算6アンダー12位タイに浮上し4日間を終えたが、タイガー・ウッズ(米)は通算2アンダー28位タイと平凡な成績に終わっている。この結果、世界ランク1位のタイガー、2位のミケルソンに変動なし。なお、日本勢は全員予選で姿を消している。