“眠れるタイガー” 復活へ首位タイ発進!
“眠れる虎”がついに吼えた。不倫スキャンダルによる出場自粛でシーズン序盤戦を棒に振り、試合勘が戻らないことからメジャーどころかツアー優勝からも遠ざかっていたタイガー・ウッズ(米)が、実力者のみ出場を許されるプレーオフシリーズに入ってようやく息を吹き返した。
現地時間26日開幕のプレーオフシリーズ初戦、ザ・バークレイズ(ニュージャージー州、リッジ・ウッドCC)は第1ラウンドの競技が終了。大会直前にエリン夫人との離婚を正式発表したタイガーは気持ちがすっきりしたのか、6アンダー65の好スコアをマーク。ボーン・テイラー(米)と並ぶ首位タイでスタートした。
大会前の雨でコースコンディションが悪く、リフトアンドクリーン(ボールを拭いて元の位置に戻すことができる)ルールが適用されたこの日のラウンドで、出だし7ホールで4バーディと好発進。フェアウェイキープ率93%、パーオン率83%と安定したショットを武器に7つのバーディを重ね、ボギーは12番のひとつだけ。今季自己ベストのスコアを叩き出してリーダーボードの最上位に立った。
「また以前のようなプレーができて興奮している。今年、自分ができなかったものができるようになったんだ。風の中でもいいボールが打てて、本当にいい感じだ」と久しぶりに破顔一笑した。パー3を除いた14ホール中、フェアウェイをはずしたのはたった1ホールだが、この日はドライバーを使ったのは5番と18番のたった2ホールで、飛距離よりも正確さを重視してスコアメイクに徹した。
フェデックスカップポイントランク125位までしか出場できない今大会に112位とギリギリで参戦したタイガー。「今日のように終始、自分のボールをコントロールできるのはいい感じだ。今季はそれができていなかったんだから。(66を出した)全米オープンの3日目に9ホールだけできたけど、今日はそれが1日中できた」と、自分本来のゴルフが出来る喜びを語った。とにかく今季初優勝を飾り、気分一新したいところだ。
その他上位陣は、首位に1打差の3位にはライアン・パーマー(米)、アダム・スコット(豪)、ブライアン・ゲイ(米)。世界ランクNo.2のフィル・ミケルソン(米)は1オーバー72で72位タイと出遅れ、日本勢唯一出場の今田竜二も72位タイと低迷している。