“富士桜”はやっぱり遼だ! 5アンダー単独首位スタート
日本屈指のロングコース “富士桜” で自身初の連覇を狙う石川遼が、スーパーショット連発で最高のスタートを切った。
国内男子ツアーのフジサンケイクラシックは2日、山梨県の富士桜カントリー倶楽部を舞台に第1ラウンドの競技を終了。ディフェンディング・チャンピオンの石川が雄大な富士山を望む全長7405ヤード、パー71の長距離コースを物ともせず5アンダー66の好スコアをマーク。後続に1打差をつけ単独首位に立っている。
「富士桜は1年間のツアーの中で最も好きなコース。奇跡が起きてもおかしくない場所」と語る石川は、この日午後の組でインスタート。出だし直後の11番でバーディを先行させると、13番パー3でバンカーからの2打目を30センチに寄せ見事にパーをセーブする。さらにコース最長590ヤードの15番パー5では、ファーストカットからの2打目をピン手前2メートルにつけるスーパーショット。このチャンスをきっちり決めてイーグル奪取に成功すると、続く16番は池とバンカーに囲まれた打ち下ろしのパー3。ここでホールインワンかと思わせるベタピンショットを披露し、楽々とバーディを奪う。
その後17番でもスコアを伸ばし、折り返し直後の1番をバーディとして時点で通算6アンダーの単独トップへ浮上する。さらに圧巻は4番パー3、同組で回る谷原秀人がピン横1.5メートルに落とすショットを見せると、石川のティーショットはその内側につける驚愕の一打。難なく通算7アンダーまで伸ばし、後続に3打差をつける独走状態へ。本人の言葉通り“奇跡”のラウンドになるかと思われたが、ここから試練が訪れる。コース最難関501ヤードの5番パー4でこの日初ボギーを叩くと、212ヤードの7番ショートホールで痛恨の3パットを喫しダブルボギー。一気に通算4アンダーまで落として後続に並ばれる。それでも最終9番では難しいラインのロングパットを沈めバーディフィニッシュ。単独トップに返り咲き第1ラウンドのプレーを終えた。
後半のボギー、ダブルボギーは確かに痛かったが、そのミスを補って余りある1イーグル、6バーディを奪った初日。「フジサンケイクラシックは今年1番のチャンス。連覇を狙えるのは僕だけですから気合が入ります!」と意気込む18歳のプレーからは、大会最終日の最終ホールまで目が離せない。
その他上位陣は、室田淳、横田真一、諸藤将次、リー・ハン(米)が4アンダー67で回り2位タイにつけ、野仲茂など3人が3アンダー68で6位タイ。以下、2アンダー69の9位タイに丸山茂樹、薗田峻輔らが続き、石川と同じく7番でダブルボギーを叩いた池田勇太はイーブンパー71で29位タイとやや出遅れた。