アンがプレーオフ制し1億円突破 全美貞には昨年の悪夢再来
国内女子ツアーのSANKYOレディースオープンは10日、群馬県の吉井カントリークラブを舞台に最終ラウンドの競技を終了。2位に4打差をつけてスタートした全美貞(韓)が大崩れする中、共に2位タイでスタートしたアン・ソンジュ(韓)と朴仁妃(韓)が優勝争いを展開。2人のプレーオフの末、アンが今季3勝目を挙げた。
昨年の同大会では、最終日の最終ホールでまさかのダブルボギーを喫し、手が届く位置にあった優勝を逃した全の前に、今年も悪夢が甦る。前日の第3ラウンドで5アンダー67のチャージをかけて後続に4打差をつけながら、この日は出だしでいきなりボギー。それでも前半は何とかイーブンパーにまとめたが、インに入ってから3連続ボギーを叩いて優勝戦線から脱落してしまう。
一方、2位タイでスタートしたアンは前半5バーディ、ノーボギーという圧巻のラウンド。全との差を瞬く間に縮めただけでなく、逆に4打差をつけて独走態勢に入った。しかしアンもバックナインでは伸び悩み、今度は追われる側に。後半は同じく2位タイからスタートした朴が主役となり、後半ノーボギーという怒とうの猛追で遂に最終18番パー5でアンを捉える。アンと朴が通算10アンダーで並び、勝負の行方は2人によるプレーオフに持ち越された。
18番パー5で行われたプレーオフの決着はあっけなく、1ホール目でついた。アンが堅実に刻んで3オンを果たしたのに対して、朴の第3打はグリーンをオーバーしてウォーターハザードに捕まる。さすがにこれをリカバリーすることは難しく、チップインを狙った朴の第5打は惜しくもカップに寄っただけ。アンは悠然とパーで締め、アンが今季3勝目を挙げて早くも今季の獲得賞金1億円を突破した。
韓国勢の活躍ばかりが目立った今大会、日本勢の最上位は通算7アンダーで単独3位に入った馬場ゆかり。その他、不動裕理が通算5アンダーで単独5位、北田瑠衣が通算4アンダーで単独6位に入った。有村智恵は通算3アンダーで7位タイ、横峯さくらは通算2オーバーで21位タイだった。