横田真一が13年ぶりツアー優勝! 史上2番目の“ブランクV”達成
国内男子ツアーのキヤノンオープンは10日、神奈川県の戸塚カントリー倶楽部 西コースを舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位タイからスタートした横田真一が通算14アンダーまでスコアを伸ばし、1997年9月の全日空オープン以来実に13年ぶりとなるツアー優勝を飾った。前回から13年0か月19日という期間が空いた横田の優勝は、日本選手では長谷川勝治が93年に記録した13年2か月21日ぶりの優勝に次ぐ史上2番目に長い“ブランクV”となった。
横田と同じく首位タイスタートの石川遼は、優勝に2打及ばす通算12アンダー単独2位。兼本貴司と細川和彦が通算11アンダー3位タイ。ディフェンディング・チャンピオンの池田勇太は通算4アンダー29位タイに終わっている。
トップから5打差までに18人がひしめき合う大混戦の中で始まった最終日。横田、石川、谷原秀人の3選手で回る最終組に大きな注目が集まった。横田は1番ホールでボギー発進となるも、3番パー4では2打目をバックスピンで直接カップインさせるスーパーイーグル。2番をバーディとしていた石川と共に通算10アンダーで首位タイに並ぶ。さらに横田は5番でバーディを奪い単独トップへ躍り出ると、8番で10メートルのバーディパットをねじ込み勢いに乗る。対する石川は前半を1バーディ、1ボギーのイーブン、谷原は前半だけでスコアを3つ落とし優勝戦線から脱落してしまう。
迎えた運命の“サンデーバックナイン”。通算12アンダー単独トップの横田に前半猛チャージの兼本と細川が1打差まで迫っていた。しかし、横田は12番でバーディを奪い首位の座を堅守。さらにツアー最長636ヤードの16番ロングホールで、難しい下りのバーディパットを沈め後続を突き放す。横田は優勝の重圧が最大限となる上がり2ホールを無難にパーでまとめ、16番から3連続バーディを見せた石川の猛追を振りきり、見事13年ぶりの栄冠に輝いたのだった。
2005年から2年間、選手会長として当時低迷していた国内ツアーを立て直そうと尽力した横田。その影響もあってか2006年には賞金シード落ちも経験した。「プロに入って初めての挫折だったけど、今回の優勝でその(シード落ちの)苦労も実ったかな」と、優勝スピーチでは瞳一杯に涙を溜めながら語った。「最終組を遼クンと一緒に回る中で、ファンの皆様からの『横田がんばれ!』という言葉に励まされました。本当にありがとうございました…」。最後はこの日集まった大観衆に深々と頭を下げながら、自らが主役となった大会を締めくくった。