遼、まさかの最下位発進… 勇太が単独首位スタート!
国内男子ツアーの今季最終戦ゴルフ日本シリーズJTカップは2日、東京よみうりカントリークラブを舞台に第1ラウンドの競技を行い、賞金ランク3位の池田勇太が7バーディ、ノーボギーの7アンダー63をマーク。後続に2打差をつけ単独首位スタートを切った。一方、賞金ランク2位の石川遼は2バーディ、5ボギー、1トリプルボギーの6オーバー76と大乱調。出場28選手中28位とまさかの最下位発進となってしまった。
2010年の賞金王が決定する注目のシーズン最終戦。逆転でのタイトル戴冠に優勝が絶対条件となる2人が大会初日で完全に明暗を分けた。石川は前週カシオワールドオープンから約1年3か月ぶりにウェッジのロフト角度を従来の60度から58度に変え「距離感がイメージしやすい」と好感触をつかんでいたが、この日はショットが絶不調。まずは4番でティーショットを林に打ち込みボギーが先行すると、5番、6番と3連続ボギーで大きく後退。7番で初バーディを奪うもハーフターン直後の10番で再びボギーを叩いてしまう。さらに11番パー4でまたもティーショットを林に入れ、リカバリーも決まらず5オン2パットのトリプルボギー。一気に最下位まで沈み、その後も順位を上げられないまま初日のプレーを終えた。
対照的に、今週から新アイアンを投入した池田は快調なゴルフを披露。「天気もあまり良くなさそうだし、気温も上がらないだろうから」と従来のクラブより易しめの設計にしたのが奏功したのか、出だし1番で幸先良くバーディ発進。さらに3番でもスコアを伸ばし、6番、7番で連続バーディを奪いリーダーボードを駆け上がる。後半に入っても安定したショットで次々にピンに絡み、11番、14番、17番でバーディ奪取。後続に2打差の単独首位でホールアウトし、逆転賞金王へ向け絶好のスタートを切った。自身初となる賞金王への意気込みを「ただ勝ちぁいい。それだけ」と言い切る平成の“若大将”に大きな期待が膨らむ。
また、石川&池田の最大のライバルである賞金ランクトップの金庚泰(韓)は1イーグル、2バーディの4アンダー66で5位タイ。石川が逆転で賞金王になるためには今大会で優勝し、かつ金庚泰が3人以上の2位タイ以下。池田が逆転で賞金王になるためには今大会で優勝し、かつ金庚泰が8位タイ以下の成績で終わることが条件となる。大会初日で明暗を分けた2人が奇跡の逆転賞金王を目指し、残り3日間を戦い抜く。
その他上位陣は、藤田寛之、富田雅哉、ブレンダン・ジョーンズ(豪)が5アンダー65で回り2位タイ。金庚泰と同じ5位タイで平塚哲二、野仲茂、小山内護らが続き、ディフェンディング・チャンピオンの丸山茂樹は1オーバー71で23位タイと出遅れている。