米ツアーで“リョウ・イシカワ”待望論!?
18日、沖縄のカヌチャGCで行われたドラコン大会L-1グランプリに出場し、昨年の記録を更新する自身最長の372.5ヤードをマークした石川遼。「1年間しっかりトレーニングを積んできたことが5ヤード(増)につながった。来年は380ヤード飛ばしたい」と、自身が最もこだわりを持つドライバーショットについて夢を語る中、海の向こうの米国では早くも“リョウ・イシカワ”待望論が持ち上がっている。
今季の石川は米男子ツアーでメジャー4大会を含む計10試合に出場。「20歳で勝つ」と宣言しているマスターズではわずか1打に泣き予選落ちを喫したが、世界ゴルフ選手権のアクセンチュア・マッチプレー選手権ではあと一歩で「世界のベスト8」というところまで勝ち進んだ。また、世界最難関のコースセッティングといわれる全米オープンでは2位タイで決勝ラウンド進出、ゴルフの聖地セントアンドリュースで開催された全英オープンでも日本勢最高位の27位タイに入り、メジャーの大舞台でそれなりの手応えをつかんできた。
そんな石川だが「アメリカで戦うということは現時点では考えていない」と断言。全米オープンの予選ラウンドを同組で回ったトム・ワトソン(米)も「リョウは日本でプレーすべき。世界ランクトップ50の資格で年間8試合前後の国際大会に出られるのだから、そこで経験を積めば良い。家族や友達との時間を大切にすることが今の彼には望ましい」と、本人の言葉を後押し。
しかし、これまで米国のゴルフ界をけん引してきたタイガー・ウッズ(米)の力に陰りが見え始めたこともあり、米男子ツアーのコミッショナーを務めるティム・フィンチェム氏は石川を含めた「ティーンエージャーたちを大々的にプロモーションしたい」と、世界で活躍する10代の選手をツアーの目玉に据える計画を立てている。
今年5月の中日クラウンズ最終日で世界を驚愕させるツアー最小ストローク『58』をマークしたこともあり、「ジャパニーズセンセーション」として本場米国のゴルフファンにもその名が浸透している石川。20歳を迎える節目の2011年、石川の動向には日本だけでなく世界が注目している。