ゴルフ五輪種目採用に尽力したD.フェイ氏が引退
更新日:2022/10/26 00:57
掲載日:2010/12/26 11:52
全米ゴルフ協会(USGA)のエグゼクティブ・ディレクターとしてこの20年ゴルフ界をけん引してきたデビッド・フェイ氏がその職を退いた。2016年のリオデジャネイロ五輪でゴルフをオリンピック正式種目入りさせたこと、全米オープンを誰もがプレーすることのできるパブリックコースで開催させたことなど、同氏の功績は多岐に渡る。
現在60歳のフェイ氏がUSGA入りしたのは1978年のこと。エグゼクティブ・ディレクター就任は1989年で、以降12人の会長に仕えてきた。現地時間24日に行われた引退発表の場では「後進が育ち、私が安心して職を譲ることができるタイミングが来た。この職を全うできたことを非常に光栄に思っている。楽しかったよ」と、心置きなく身を退く構えのようだ。
米男子ツアーの名物コミッショナー、ティム・フィンチェム氏が全く興味を示さなかったゴルフのオリンピック種目入りについて、10年以上前から積極的にプロジェクトを押し進めたフェイ氏。その尽力の甲斐あって、ゴルフは2016年と2020年の2大会でオリンピック正式種目として採用された。
同氏の手腕は「市民がプレー可能なコースでのメジャー開催」でも発揮され、2002年に住民が50ドルでプレーできるべスページステートパーク(ニューヨーク州)での全米オープン開催に成功。2008年にもパブリックコースのトーリーパインズGC(カリフォルニア州)に全米オープンを誘致するなど、ゴルフファンの心理に密着したUSGA運営に力を注いだ。