2011年注目選手プレビュー 〜申智愛〜
更新日:2022/10/26 00:57
掲載日:2011/01/03 10:47
米女子ツアーで2008年から2年連続3勝を挙げた申智愛(韓)だが、昨年はシーズン2勝に終わり賞金女王の夢は叶わなかった。だがロレーナ・オチョア(メキシコ)が引退して以降、上位6名が熾烈な争いを繰り広げてきた世界ランクでは1位をキープしたままシーズンを終了。周囲からは「なるべき人がNo.1に収まった」という声が聞こえてくる。
申の強みは精度の高いショットと取りこぼしのないショートゲーム。スイングに関しては昨年オーストラリアのコーチ・オブ・ザ・イヤーに選ばれた敏腕コーチ、スティーブ・マクレイ氏に師事してからの成長が著しく、宮里藍のコーチを務める父・優氏も「動きが毎回同じ。再現性が高くショットのブレが誰よりも少ない」と絶賛するほど。
その陰にはマクレイ氏の勧めで取り組んだトレーニングの成果を見逃すことはできないが、申のトレーナーはリレハンメル冬期五輪のスピードスケート(ショートトラック)で銅メダルに輝いたリチャード・ニジールスキー氏。長野五輪のあと引退してゴルフトレーナーに転身した人物で、「お腹を落として構え、猫背気味だった」申の体幹を鍛えたことでアスレチックスイングに生まれ変わったといわれている。
また、22歳の若さながらチャリティ活動にも熱心に取り組んでいることでも知られる申。誰に対しても変わらぬ態度と、常に絶やさぬ笑顔で、海外のメディアやファンにも人気がある。やはり、現時点で最も世界No.1に相応しいのはこの人なのかもしれない。