決勝戦 I.ポルターの相手決まらず
圧倒的な強さを見せつけたイアン・ポルター(英)が早々と決勝マッチ進出を決める中、ポール・ケイシー(英)とカミロ・ビジェガス(コロンビア)の対戦は23ホール目に突入しても決着がつかず、異例の日没順延が決まった。
WGCの今季初戦アクセンチュア・マッチプレー選手権はアリゾナ州ザ・リッツ-カールトンGCを舞台に現地時間の20日、準々決勝4マッチと準決勝2マッチを行ない、先にポルターが勝ち上がり最終日の36ホールマッチにコマを進めた。
準々決勝で前日石川遼を破ったトンチャイ・ジェイディ(タイ)を接戦の末、1アップで下したポルターの準決勝の相手は、その前のマッチでオリバー・ウィルソン(英)を4アンド3で破ったセルヒオ・ガルシア(スペイン)。午前中から強風、そして午後は一時ゲームが中断するほどの雨に見舞われた難しいコンディションの中、神の子エルニーニョの異名をとるガルシアと、石川も憧れるツアー屈指の伊達男ポルターとの準決勝は接戦が予想された。
ところがガルシアは全く良いところなく3番から4ホール連続で獲られ前半だけで5ダウンの劣勢。後半に入ってもポルターの勢いは止まらず、12 ホール目でガルシアがティーショットを池に入れて相手にコンシード(OK)を出し、7アンド6でポルターが圧勝した。「もしここで勝てればその意味はとてつもなく大きい。違う世界が広がるだろうし、何よりライダーカップのメンバー入りを確定できる」とポルター。決勝マッチでは持ち前の攻撃ゴルフで大会初優勝を狙う。
ところでケイシー vs. ビジェガスの対戦となったもう一方の準決勝は大接戦。18ホールを終えても決着がつかずエキストラホールにもつれ込むと、両者一歩も譲らず23ホール目に突入。442ヤードの14番パー4で行なわれた23ホール目でグリーンを外したケイシーが、アプローチも寄せ切れずにボギー。決着がついたかに思われた。ところが2オンに成功していたビジェガスが短いパーパットを外してまさかの3パットでボギー。そこでも勝敗は決まらず続きは日曜日に持ち越された。
未だ決勝へ進出するのが誰か決まらない異例の展開だが、果たして昨年2位に甘んじた悔しさをバネに優勝を目指すケイシーに軍配が上がるのか? それともビジェガスが勢いで押し切るのか? 白熱した戦いは続く。