タイガーまたもV逸「風に対応できなかった」
タイガー・ウッズ(米)にとって約15か月ぶりの復活優勝のチャンスは、砂漠を吹き荒れた風とともに去った。
欧州ツアーの中東シリーズ最終戦、オメガ・ドバイ・デザート・クラシック(UAE、エミレーツGC)は現地時間13日、最終ラウンドの競技を終了。首位グループに1打差の4位タイからスタートしたタイガーは前日同様に序盤でつまずいた。2番ボギー後に迎えた3番パー5。スコアを伸ばしておきたいホールでショットが乱れて連続ボギー。前半を1オーバーで折り返すと、後半はバーディとボギーを繰り返すフラストレーションが溜まる展開に。途中にはパットを外して顔をしかめ、カメラマンがプレーの邪魔をしたと怒りをあらわにする場面も見られた。
そして迎えた最終ホール。前日はロングパットをねじ込みバーディを奪って見せ場を作ったが、この日は池につかまり痛恨のダブルボギー。3オーバー75と崩れ優勝どころかトップ10すら逃し20位タイ(通算4アンダー)でフィニッシュ。
「風が吹くとどうしてもスイング改造前のクセが出てしまう。改造中はこういうもの。ちょっとしたきっかけで取り組んでいるスイングを見失ってしまう。自分が何をすべきかわかっただけでも、今週は前向きな手応えを感じているよ」と自らを慰めるように語ったタイガー。06年、08年と2度優勝を飾っている相性の良い大会でも完全復活ならず。約15か月ぶりの勝利はお預けとなった。
タイガーと同組で回り、こちらは08年の11月以来の復活Vを目指したセルヒオ・ガルシア(スペイン)も9番でトリプルボギーを叩いて後退。タイガーと同じ20位タイで大会を終え、母国の後輩アルバロ・キロス(スペイン)に勝ちを譲った。2人のビッグネームがかつての輝きを取り戻すまで、どうやらまだ少し時間がかかりそうだ。