海外初V狙う有村、最終組でK.ウェブ&Y.ツェンと激突!
米女子ツアーの今季第2戦HSBC女子チャンピオンズ(シンガポール、タナ・メラCC)は現地時間26日に第3ラウンドを終え、初日から首位を走る有村智恵が通算11アンダーとし単独トップの座を守った。最終日は1打差のカリー・ウェブ(豪)、6打差のヤニ・ツェン(台)と共に最終組で回り、海外ツアー初優勝を狙う。
この日の第3ラウンド、残り3ホールでウェブに3打差をつけ快調にリードを守っていた有村だったが、15番と16番で短いバーディパットを外すと17番で唯一のボギー。最終18番を気合いのバーディで締めくくったホール・オブ・フェイマー(世界ゴルフ殿堂入り)のウェブに1打差まで詰め寄られた。「1打差で最終日を迎えられるのはラッキー。15番、16番のチャンスにチエが決めていれば、もっと離されていてもおかしくなかった」と通算10アンダーまで伸ばしたウェブ。
しかし、有村は終盤のフラストレーションが溜まる展開にも「良い雰囲気の中、楽しめました。自分としては良いラウンドだったと思います」と首位を守り切り手応えをうかがわせる。3位タイのツェンが通算5アンダーとストローク差がかなりあるため、現地では「次世代を担うアリムラと現役にしてすでに伝説となったウェブとの一騎討ち」と注目を集めている。思えば宮里藍が海外で初めて本格的な優勝争いをした2005年のANZレディースマスターズで、最終日を単独トップでスタートした宮里の初Vを阻んだのも4打差の2位からスタートしたウェブだった。
そして今回も有村の前に立ちはだかるのは36歳になったウェブ。「チエが優勝する可能性は低くないと思います。米ツアーで勝った経験はなくても、日本で何度も経験しているわけですから。今日(第3ラウンド)のようなプレーを彼女がすればタフな優勝争いになると思います」と語るウェブ。対する有村は「最終日最終組でカリー(ウェブ)とヤニ(ツェン)と一緒に回れるだけでも光栄だし、凄いことだと思います。信じられないというか、まるで夢のよう」と喜びの表情を見せる。メジャー7勝含む米ツアー通算36勝を挙げているウェブと、今季出場4試合(アジア、豪州、米ツアー)で4連勝中と絶好調の世界ランクNo.1ツェン。有村にとって相手に不足はない。