有村智恵、米ツアー初優勝ならず… K.ウェブが逆転V
米女子ツアーの今季第2戦HSBC女子チャンピオンズ(シンガポール、タナ・メラCC)は現地時間27日に最終ラウンドの競技を行い、単独首位スタートの有村智恵が4バーディ、3ボギーの1アンダー71で回り通算12アンダーでホールアウト。大会初日からトップの座をキープしていた有村だったが、この日2位スタートから通算13アンダーまでスコアを伸ばしたカリー・ウェブ(豪)に逆転を許し、自身初となる米ツアー優勝を達成することはできなかった。
優勝したウェブは米ツアー通算37勝目。単独2位フィニッシュの有村は2007年日米両女子ツアー共催のミズノクラシックで記録した5位タイを更新し、米ツアー参戦13試合目で自己最高成績。世界ランクNo.1のヤニ・ツェン(台)が通算10アンダーで単独3位に入り、ディフェンディング・チャンピオンの宮里藍は通算イーブンパー14位タイ、宮里美香は通算1オーバー16位タイ、上田桃子は通算10オーバー47位で4日間の競技を終えている。
最終日の有村は、メジャー通算7勝でホール・オブ・フェイマー(世界ゴルフ殿堂入り)のウェブ、そして今季開幕戦を制した世界ランクNo.1のツェンというトッププレーヤー2人と共に最終組でラウンド。首位スタートの有村と2位スタートのウェブがフロントナインをイーブンで折り返すと、6打差の3位タイから出たツェンが前半9ホールだけで5バーディを奪う猛チャージ。有村が通算11アンダー単独トップ、ウェブとツェンが1打差の2位タイで追う展開となりハーフターンする。
勝負のサンデーバックナインに入ると、前半足踏み状態だった有村が10番パー4で2打目をピン横30センチにつけるスーパーショットを披露。難なくバーディを奪い通算12アンダーとすると、ウェブとツェンがこのホールでボギーを叩きトップ有村との差は一気に3ストロークへ。優勝へ大きく近づいたかと思われたが、直後の11番で有村はバンカーにつかまりボギー。13番でバーディを取り返すも14番で再びボギーとスコアを伸ばせない。
曇天の中で時おり吹く突風に我慢のゴルフを強いられる有村を尻目に、ウェブが11番から14番まで怒とうの4連続バーディをマークし通算13アンダー。14番ボギーで通算11アンダーとなった有村は今大会初めてトーナメントリーダーの座を明け渡してしまうが、16番で5メートルのストレートラインを完璧に読み切るバーディパットを沈め、ウェブに1打差と迫り最終18番パー4を迎える。運命のフィニッシングホール、ウェブがバーディパットをOKの距離まで寄せたのに対し、有村の2打目はグリーンをわずかにオーバー。プレーオフの望みをかけたグリーンエッジからのバーディトライも決まらず、最後は1ストロークに泣き初優勝の栄冠へは届かなかった。