K.ウェブ、最終日の猛チャージで2試合連続優勝!
HSBC女子チャンピオンズで有村智恵を逆転して優勝を飾ったカリー・ウェブ(豪)が、またも最終日の猛チャージで2試合連続逆転Vを達成した。
米女子ツアーの新規大会、RRドネリーLPGAファウンダーズカップ(アリゾナ州、ワイルドファイアGC)は、現地時間20日に最終ラウンドの競技を終了。この日首位と6打差の5位タイからスタートしたウェブが7アンダー、1ボギーの6アンダー66で回り、通算12アンダーとして貫禄のツアー通算38勝目を挙げた。1打差の2位タイにポーラ・クリーマー(米)とブリタニー・リンシコム(米)が入り、初日から単独トップを快走していたアンジェラ・スタンフォード(米)はスコアを3つ落とし通算9アンダー単独5位に終わっている。
最終18番、最終組のリンシコムがパーをセーブすれば通算12アンダーでウェブと並びプレーオフにもつれ込むところだった。だがリンシコムのパーパットは無情にもカップを外れ、先にホールアウトしていたウェブが初日の26位タイから大逆転で栄冠に輝いた。「このトーナメントが開催されることを知った時からその主旨に心から賛同し、絶対に出たいと思っていました。もし13人のファウンダース(米女子ツアー創始者)がいなかったら、今こうして私がプロとしてトーナメントに出ることもできなかったはず。本当に感謝しています。まして私が初代チャンピオンになれたなんて、身に余る光栄です」と喜びを口にしたウェブ。
今大会は賞金総額100万ドル(約8,000万円)のうち50万ドルがLPGAファウンデーションに寄付され、残りの50万ドルがトップ10入りした各選手の指定したチャリティ団体に寄付されるが、当初ウェブはコーチのケビン・ハーラー氏が脊髄損傷により20年間車いす生活を余儀なくされていることから、身体障害者を支援するクリストファー&ダナ・リーブ基金への寄付を表明していた。しかし「プロになった時からお世話になってきた日本の復興支援に協力したい」と、優勝者の寄付額20万ドル(約1,600万円)の半分を東日本大震災への寄付に充てると明言。「クリストファー&ダナ・リーブ基金の人たちも私の意志を理解してくれるはず」と語った。
「普段からリーダーボードを見る方じゃない」と話すウェブは、11番でバーディを奪い通算10アンダーとした時点でカメラクルーとテレビのコメンテーターの姿をギャラリーの中に発見し「怪訝に思った」のだとか。というのも、最終日のスタート時はスタンフォードが大量リードしていたため優勝できるとは夢にも思っていなかったからだ。ところが、自らが優勝争いをしていることを知り、それがファウンダースカップという特別な意味のある大会であることに思い当たると「途端に緊張して上がり2ホールはドキドキでした」と打ち明ける。それでも17番、18番を無難にパーで切り抜け、見事に新規トーナメントの初代女王に輝いたのだった。