マスターズ、日本勢4人が故郷を思って参戦!
世界中が注目する中、いよいよ現地時間7日に開幕するマスターズ(ジョージア州、オーガスタナショナルGC)。日本勢では石川遼、池田勇太、藤田寛之、松山英樹の4人がこの大舞台に挑む。
エース石川遼は、今季の獲得賞金すべてを東日本大震災被災者に寄付することを宣言し、世界中から注目を浴びている。
今でこそチャリティー活動は日本でも盛んになったが、有名人のチャリティー活動は、欧米では当たり前。タイガー・ウッズ(米)が、自身の基金で大々的に活動を行っている事に代表されるように、プロゴルファーも常日頃からチャリティー活動を行っている。それでも、獲得賞金の全てを寄付する石川の行為は、周囲を驚かせ、感動させた。
そのため、対象試合最初となるマスターズの公式会見に呼ばれ、質問攻めにあったというわけだ。
その場でも堂々と「ゴルフを通じて僕と被災者の皆さんがつながっている」と口にし、元気をプレゼントする決意を語った石川。ディフェンディング・チャンピオンのフィル・ミケルソン(米)からも「20代前半までの選手なら石川遼と(ローリー・)マキロイ」と、ベストプレーヤーに名前を挙げられたほどの注目の中で予選通過を目指す。
一方、池田勇太は初出場となった昨年の同大会で、予選を通過して29位でフィニッシュ。今年は得意のアイアンショットを駆使してさらに上位を狙う。母校の東北福祉大がある第二の故郷、仙台が被災したショックでしばらく茫然自失の状態だったが、気持ちを切り替えて大会に挑む。
また、41歳で初めてのマスターズ出場を勝ち取った藤田寛之は、粘り強いプレーを誓う。藤田にとっては、テレビのラウンド解説者として師匠の芹澤信雄が現地入りしていることが心の支えになっている。大会前にはスイングチェックを受けて「基本の状態はいい」とお墨付きをもらっており、無欲で大舞台に挑む。
昨年のアジアアマチュアゴルフ選手権で優勝し、日本人アマとして初めてマスターズに挑む松山英樹からも目が離せない。所属する東北福祉大の豪州合宿から帰国し、日本の惨状を目の当たりにしてから渡米した松山。それだけに、被災地に朗報を届けたい気持ちは強く、また、世界からの救いの手に感謝もしている。初出場のアマチュアとして臨んだ公式会見でも、質疑応答前に日本語と英語で感謝の声明文を読み上げるなど“日本代表”としての自覚は十分。同い年の石川より先に、オーガスタでの大暴れを目論んでいる。