ルーキーのB.スティールが混戦制す！　今季5人目の初優勝者誕生

　ビッグネームが崩れる中、優勝経験がない選手が揃った最終組の中から今シーズン5人目の初優勝者が誕生した。

　米男子ツアーのバレロ・テキサス・オープン（テキサス州、TPCサンアントニオ）は現地時間17日、最終ラウンドの競技を終了。前日混戦を抜け出し後続に1打差をつけてトーナメントをリードしたルーキーのブレンダン・スティール（米）が、しびれるようなこう着状態をしのぎ僅差のアドバンテージを守って逃げ切りVを達成した。

　連覇を狙って5位タイからスタートしたアダム・スコット（豪）が5ボギー（1バーディ）を叩いて大きく後退。優勝経験のあるブラント・スネデカー（米）やチャールズ・ハウエルIII（米）らが足踏みする中、未勝利の最終組3人が息詰まる接戦を繰り広げた。スティールは2番でバーディを奪ってリードを広げたが5番パー4でボギーを叩いてつまずき、一時同じ最終組のケビン・チャペル（米）にトップタイで並ばれる場面も。

　しかし終盤の17番でチャペルがセカンドショットでグリーンを外し、ボギーを叩いて一歩後退。スティールの1打リードで迎えた最終ホール、バーディチャンスにつけられなかったチャペルに対し、1.2メートルのパーセービングパットを真ん中から沈めたスティールが優勝を決め渾身のガッツポーズを繰り出した。勝ったとはいえ最終日は8番からすべてスコアカード通りという我慢のゴルフ。産みの苦しみを味わった28歳は、勝利を決めるとキャディと抱き合い喜びを爆発させた。

　1打差の2位タイにはチャペルの他、この日1イーグル、3バーディ、1ボギーのチャージを見せたチャーリー・ホフマン（米）が入り、スネデカーは通算6アンダー単独4位に。最終日最終組で試合を盛り上げたキャメロン・トリンガル（米）は後半3ボギーを叩いて崩れたが、通算5アンダーとし自己ベストの5位タイで4日間の競技を終了。スコットは5位タイから23位タイへ大きく順位を下げ「ショットの感触は悪くなかったのに、左を向いて構えていたのが敗因。バック9で気付いたが遅かった。パットも入らなかったし、こういう日もあるよ」とサバサバした表情で敗戦を振り返った。

　5試合ぶりに予選を突破した今田竜二は10番ボギー、11番ダブルボギーと中盤で崩れたが、3バーディを奪ってイーブンパー72。通算1オーバーで30位タイに終わっている。