復活目指す桃子と立ちふさがる強敵たち

　国内女子ツアーの今季公式戦初戦、ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップは6日、茨城県・茨城ゴルフ倶楽部 西コースを舞台に第2ラウンドの競技を終了。上田桃子が、昨季賞金女王のアン・ソンジュ（韓）と共に通算6アンダーで首位タイに立った。また、第1ラウンド76で予選通過が危ぶまれた宮里藍は、通算3オーバー34位タイで国内ツアー2戦連続予選落ちを免れた。

　第1ラウンドは7バーディ（5ボギー）を奪い「こんなにバーディが出ていたんだ」と驚きを見せていた上田。2位タイでスタートしたこの日も、5バーディ、1ボギーの4アンダー68で回り、通算6アンダーまでスコアを伸ばしてトップに躍り出た。

　ひざの負傷やパットの不振に苦しみ、2009年のアクサレディス以降勝利から遠のいている上田。今季は震災後のツアー再開後、地元・熊本で行われた西陣レディスの第1ラウンドで「81」の大叩きを喫するなど、2戦連続で予選落ちに終わっていたが、パターを変えてから不振を極めていたパッティングが好転した。前週のサイバーエージェントレディスでは6位。今大会では「ショットもパットもいい」と手応えを感じており、初のメジャー制覇に向け、視界は良好だ。

　一方、その上田の大敵となりそうなのが、トップを分けたアン。昨年は2週連続優勝を遂げるなど4勝。大差で賞金女王に輝いた韓国の23歳は、昨年の富士通レディースでツアー最少ストロークに並ぶ10アンダー「62」をマークするなど、爆発力に定評がある。この日も、上田を上回る5バーディ、ノーボギーの5アンダー67をマークした。

　上田と4打差の7位タイにも、強敵が二人。前週のサイバーエージェントレディスを制して通算50勝という偉業を達成した不動裕理は、今季早くも2勝と絶好調。この大会で勝てば、史上初の“メジャー4冠”の栄誉に輝くことになる。

　また、不動と並ぶ有村智恵も前週は3位タイ、第2ラウンドは5アンダーで回るなど調子を上げている。更に不動・有村のすぐ後ろ、通算1アンダー10位タイにはディフェンディング・チャンピオンのモーガン・プレッセル（米）が控えている。

　一筋縄では行かない国内メジャー初戦。上田が初のメジャーを勝ち取るか、不動が史上初の4冠に輝くのか、アンやプレッセルといった海外勢がそれを阻むのか。残り2ラウンド、注目したい。