R.マキロイが後続に6打差独走! 遼は暫定33位タイ浮上
ローリー・マキロイ(北アイルランド)が、ただひとり別のコースを回っているようなミラクルなゴルフでメジャー初勝利に向け突っ走っている。
米男子ツアーの今季メジャー第2戦全米オープンは現地時間17日、メリーランド州のコングレッショナルCCを舞台に第2ラウンドの競技を行ったが、途中雷雨により42分間の中断を挟んだため進行が遅れ、7組がコースに残っている状況で日没サスペンデッドが決定した。
そんな中、初日に引き続き会心のゴルフを見せたのが22歳のマキロイ。4番と6番のバーディで波に乗ると、8番パー4ではセカンドショットを絶妙な位置にグリーンオンさせたボールが傾斜をピンに向かって転がりカップイン。イーグルを奪って全米オープン史上最速の26ホールで二桁アンダーに乗せた。今大会を主催する全米ゴルフ協会は毎年、優勝スコアを通算イーブンパーに設定し選手たちを苦しめる苛酷なセッティングを用意するが、協会の意図もマキロイには全く通用しない。
とはいえ、17番までに3つバーディを追加した時点で通算13アンダーで大量リードを奪ったが、最終18番に落とし穴が待っていた。左に曲げたティーショットが、ギャラリーが踏み固めたラフに掴まったため、そこからのセカンドショットが思うように行かず痛恨の池ポチャ。ボギーパットも外してダブルボギーでホールアウトした。それでも通算11アンダーは2位のY・E・ヤン(韓)に6打差をつけ暫定首位の座をがっちりとキープ。メジャー大会の36ホール終了時点でトップの選手が5打差以上のリードを奪ったケースは過去6回あるが、うち5人が優勝を飾っている。
「ショットもパットも凄く良かった。狙った通りにアグレッシブに打てている。人生最高のゴルフに近い」と笑いが止まらないマキロイ。「マスターズ(最終日に崩れて優勝を逃した)のリベンジを彼は今回果たすだろう。素晴らしいプレーだ」とベテランのスティーブ・ストリッカー(米)が言えば、9打差の暫定3位タイにつけるブラント・スネデカー(米)は「このままじゃ僕らは2位狙いになってしまう」と早くも白旗を挙げる始末。果たして決勝ラウンドでマキロイはどんなプレーを見せてくれるのだろうか?
その他スネデカーと同じ通算2アンダー暫定3位タイに、完全復活が待たれるセルヒオ・ガルシア(スペイン)、メジャーチャンピオンのザック・ジョンソン(米)、昨季の賞金王マット・クーチャー(米)らがつけ、国内ツアー賞金王の金庚泰(韓)が通算1アンダーでデービス・ラブIII(米)らとともに暫定8位タイの好位置につけている。
日本勢は1アンダー70にスコアをまとめた石川遼が通算2オーバーでディフェンディング・チャンピオンのグラエム・マクドウェル(北アイルランド)、世界ランク3位のマーティン・カイマー(独)、メジャー3勝のパドレイ・ハリントン(アイルランド)らと並び暫定33位タイにつけたのが最高。久保谷健一は通算4オーバー暫定57位タイで予選通過をほぼ確実にしたが、藤田寛之は通算10オーバーで下位に沈み、予選落ちが決まった。