M.クーチャーが“第5のメジャー”でツアー通算4勝目!

一昨年の賞金王マット・クーチャー(米)が、抜群の安定感で“第5のメジャー”の栄冠に輝いた。
米男子ツアーが“メジャーに準ずる大会”と位置づけ、本拠地であるTPCソーグラス(フロリダ州)を舞台に開催しているフラッグシップ大会のザ・プレーヤーズ選手権は、現地時間13日の母の日に最終ラウンドの競技を終了。首位に1打差の単独2位からスタートしたクーチャーが4バーディ、2ボギーの2アンダー70で回り、通算13アンダーとしてビッグタイトルを獲得。2010年のザ・バークレイズに続くツアー通算4勝目を飾った。
後続を2打リードして迎えた最終18番。完璧なティーショットでフェアウェイをとらえると、第2打を無難にグリーンに乗せファーストパットをオーケーの距離まで寄せたクーチャー。勝利を確信し満面の笑みでウイニングパットを沈めると、家族が彼のもとに駆け寄り盛大に祝福。するとクーチャーは「母の日に、妻と息子たちの前で勝つことができて本当に最高の気分!」と手放しで喜んだ。
前日池に入れている鬼門の17番パー3では、この日もピンそばを狙えずボギー。1組前でプレーしていたリッキー・ファウラー(米)が最終18番でバーディチャンスをものにしていれば1打差に詰め寄られていたところだが、ファウラーがパットを外してくれたことで2打差を守り、最後はフェアウェイ上(18番)でドライフルーツを頬張り栄養補給する余裕まで見せた。
1997年の全米アマチュアゴルフ選手権チャンピオンは、名門ジョージア工科大学卒業後に一時銀行勤めを経験した異色の経歴の持ち主。不遇な時代を経て一昨年賞金王、そして今回“第5のメジャー”制覇と順調にキャリアを積み重ねてきた33歳のクーチャーに、勝利の女神がくれた粋なご褒美。地道な努力が大きな結果に繋がった。
その他上位陣は、勝ったクーチャーに2打差の2位タイにファウラーの他、ザック・ジョンソン(米)、ベン・カーティス(米)、マーティン・レアード(スコットランド)が入り、この日6アンダー66のチャージを見せたルーク・ドナルド(英)が通算9アンダーで前日の27位タイから単独6位まで順位を上げている。
また前日のトーナメントリーダー、ケビン・ナ(米)はこの日4つスコアを落とし通算8アンダー7位タイ、デビッド・トムズ(米)は7アンダー65の猛攻で通算7アンダーとし、38人を抜いて10位タイに食い込んだ。
フィル・ミケルソン(米)は通算3アンダーでイアン・ポルター(英)、ティム・クラーク(南ア)らと並び25位タイでフィニッシュ。タイガー・ウッズ(米)は最終日もスコアを1つ落とし、通算1アンダー40位タイで4日間の競技を終了。ちなみに、世界ランク1位のローリー・マキロイ(北アイルランド)と今田竜二は決勝ラウンド進出を逃している。