タイガー2位タイ、石川12位タイ浮上! 2人の“ローリー”は明暗
タイガー・ウッズ(米)が優勝戦線に浮上するとともに、日本期待の石川遼も上位グループ進出を果たした。
帝王ジャック・ニクラウス(米)がホストを務める米男子ツアーのザ・メモリアル・トーナメント(オハイオ州、ミュアフィールド・ビレッジGC)は現地時間1日、第2ラウンドの競技を終了。雷雨による中断で進行が遅れる中、5バーディ、1ダブルボギーの3アンダー69をマークしたタイガーが通算5アンダーとし、単独トップに躍り出たローリー・サバティーニ(南ア)に1打差の2位タイに浮上した。
同じ2位タイにスペンサー・レビン(米)と初日のトーナメントリーダーであるスコット・スターリングス(米)が並び、通算4アンダー5位タイにはジム・フューリック(米)、ダニエル・サマーへイズ(米)が続いている。
3月のアーノルド・パーマー招待で2年ぶりの復活優勝を飾って以来、マスターズではプロワーストの40位タイに沈み、ウェルズファーゴ選手権では予選落ちを喫するなど低調なプレーが続いていたタイガー。しかしこの日はショットとパットともに安定感を取り戻し優勝戦線に浮上すると「このコースで60台が出せれば上出来。いくつか惜しいホールもあったけれど全体としてはとても満足している。大事なのにいかに我慢するか。そして自分の気持ちを今、この瞬間にとどめておけるか。コースもタフだし明日はピンポジションも難しくなるだろうから、自分を試す良い機会になりそうだ」と余裕のコメントを口にした。本人の心の中には今季2勝目の青写真がすでに出来上がっているのかもしれない。
一方、初日35位タイ発進の石川遼も健闘。出だしこそ2番と4番でボギーを叩くなど噛み合ないプレーの連続だったが、9番のバーディで落ち着き、14番からは3連続バーディを奪って見せ場を作る。これで一気にスコアを伸ばして首位に4打差の12位タイに浮上し、楽々と予選をクリアした。5試合連続で米ツアーに挑戦して来季のシード権確保を目指す石川は、憧れの選手であるリッキー・ファウラー(米)やアダム・スコット(豪)と同じ順位。週末もこのまま将来のライバルたちと上位争いを続けるつもりだ。
もうひとりの日本勢、今田竜二は4バーディ、2ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー72とスコアを伸ばせなかったが、カットラインぎりぎりの通算3オーバー60位タイで決勝ラウンド進出を決めている。
世界ランク1位を巡る争いは、前週の欧州ツアーで勝ってNo.1に返り咲いたルーク・ドナルド(英)が通算イーブンパー27位タイにつけたが、同ランク2位のローリー・マキロイ(北アイルランド)はダブルボギーを2つ叩いた上にノーバーディの散々な内容で7オーバー79の大乱調。通算6オーバー88位タイで3試合連続予選落ちを喫し「前半バーディチャンスに獲れなかったのが痛かった。ショットは悪くなかったのにマネージメントが悪かった。練習して出直すしかない」と出るのため息ばかりだった。もうひとりの“ローリー”(サバティーニ)がトーナメントを引っ張る中、若手期待の“ローリー”(マキロイ)は連覇がかかる全米オープンを前にゴルフの立て直しを迫られることになった。
尚、マスターズチャンピオンのブッバ・ワトソン(米)は予選落ち。フィル・ミケルソン(米)、ベ・サンムン(韓)は初日終了後、棄権を表明している。