I.パーク、プレーオフ制しメジャー2連勝! 藍15位タイ 有村は失速
大会4日目にして初めて太陽が顔を出したファイナルラウンド。1日36ホールの長丁場でも決着がつかずプレーオフにもつれ込む中、最後に笑ったのはやはりロレックスランキング(女子世界ランキング)1位のインビー・パーク(韓)だった。
米女子ツアーの今季メジャー第2戦、ウェグマンズLPGA選手権は現地時間9日、ニューヨーク州のローカスト・ヒルCCを舞台に第3ラウンドと最終ラウンドの計36ホールを行い、通算5アンダーで並んだパークとカトリオーナ・マシュー(スコットランド)がプレーオフを戦い、3ホール目でバーディを奪ったパークがマシューを振り切り、クラフト・ナビスコ選手権に続くメジャー2連勝を達成した。
「プレーオフに残れてラッキーでした。本戦の最後の方はショットがどこに行くかわからないほど曲がっていたので……。プレッシャーがかかるからメジャー2連勝は考えないようにしていました。でも結果的に勝てて良かった。もうヘトヘトです」とホッとした笑顔を見せたパーク。一時8アンダーまでスコアを伸ばし楽勝ムードが漂ったが、本人の言葉通り最終ラウンドのバックナインでショットが曲がり始め、上がり5ホールで3つのボギーを叩いて、先に通算5アンダーでホールアウトしていたマシューに並ばれた。しかし、プレーオフでは終始優位に立って相手のミスを誘い、世界No.1の実力を見せつけた。
その他、最終ラウンドで7アンダー65の猛チャージを見せたスーザン・ピーターセン(ノルウェー)がモーガン・プレッセル(米)とともに通算4アンダー3位タイに食い込み、通算3アンダー5位タイにはエイミー・ヤン、シェラ・チョイ、申智愛、ヨー・スヨンの韓国勢が名を連ねた。
一方、日本勢はエース・宮里藍が健闘。60位タイの下位で予選を通過し迎えた最終日。まずは第3ラウンドで7バーディ、1ボギーの6アンダー66のベストスコアをマークし一気に9位タイにジャンプアップ。10番スタートの最終ラウンドは出だしでダブルボギーを叩いたものの、その後ショットが冴え前半を1アンダー36で折り返すと、そのまま上位進出もあり得る展開に持ち込んだ。
しかし、後半はチャンスにパットが決まらずショットも微妙に曲がり出し、アプローチを寄せながら2メートル前後のパットを決め切れずに3つボギーを叩き1オーバー73止まり。通算イーブンパー15位タイに終わったが、日本勢では最上位だった。
「サードラウンドはミスを最少限に抑えうまくスコアを伸ばせて、体力的にも精神的にも余裕を持ってファイナルラウンドを迎えられました。ただ終盤の9ホールはきつかったです。下半身が動かなくなってしまって…。でも今日の2ラウンドはいい終わり方ができたので次のメジャーに向け頑張りたいと思います」と藍は爽やかな笑顔できっぱりと語った。
しかし、予選ラウンドを12位タイでクリアし上位進出が期待された有村智恵は最終ラウンドでそれまで好調だったパットが決まらず5オーバー77の乱調。通算5オーバーで33位タイにとどまった。
また、第2ラウンド以降安定したゴルフを続けた宮里美香が最後は「暑さにやられた」と言いながら通算3オーバーとし22位タイでフィニッシュ。上原彩子は通算7オーバー44位タイだった。
尚、上田桃子と片平光紀は予選で姿を消している。