宮里優作、“藍ちゃんのお兄ちゃん”返上へ
更新日:2013/12/29 11:05
掲載日:2013/12/29 10:52
2013年国内男子ツアーのビッグニュースのひとつが宮里優作の最終戦での涙の初優勝だ。
シーズンを締めくくる第50回ゴルフ日本シリーズJTカップ、最終ホールでチップインパーを決め派手なガッツポーズを見せた宮里が、直後にしゃがみ込み泣き崩れたシーンは記憶に新しい。応援に訪れていた妹・藍が抱き付いて祝福したのに続き、ゴルフの手ほどきをした父・優さんと抱き合うと優作は声を出して嗚咽した。
アマチュア最強と言われた宮里が、鳴り物入りでデビューを飾ったのが11年前。アマチュア時代にプロの大会で何度も優勝争いをしていただけに、すぐにでもスター街道を歩むに違いないと思われていた。ところが優しい性格が災いしたのか勝てそうで勝てない。やがて妹にスポットライトが移り、いつしか“藍ちゃんのお兄ちゃん”と呼ばれるようになった。
「諦めそうになったことがある」と本人が言う通り、“最強”と期待されていただけに苦悩は深かった。それでも地道に体を鍛え、練習に手を抜かず努力し続けた結果、11年目にしてようやくゴルフの神様が微笑んだ。
「聖志(長男)が初優勝したとき(2004年アジア・ジャパン沖縄オープン)も、私がプロで初めて勝ったとき(2004年ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント)も家族が一緒だったから、改めて絆を感じます。今回もちょうどその日(大会最終日)だけ私も仕事がなくてピンポイントで見に行くことが出来た。ゴルフの神様がどうせならタイミングを合わせてやろうと思ってくれたのかもしれません」と藍は言う。
無冠の足かせが取れたことで今後、宮里は2勝、3勝と勝ち星を重ねるに違いない。“藍ちゃんのお兄ちゃん”返上の日も近い…?