松山、痛恨のダボに泣き10位タイ終戦 A.スコット逆転V!

松山英樹の米ツアー初優勝がお預けとなる中、今週世界ランク初の1位に浮上したアダム・スコット(豪)がメジャーチャンピオン同士のプレーオフを制し今季初Vを達成した。
“ベン・ホーガンの庭”と呼ばれるコロニアルCC(テキサス州)を舞台に行われた米男子ツアーのクラウン・プラザ招待 at コロニアルは現地時間24日、最終ラウンドの競技を終了。3日目を終え4人がトップに並ぶ大混戦の中、我らが松山は首位タイから最終組でプレー。アメリカ初Vに期待がかかったが、3バーディ、2ボギー、1ダブルボギーの1オーバー71と崩れ通算6アンダー10位タイに終わった。
2番パー4で短いバーディパットがカップに蹴られ、返しのパーパットまでカップに嫌われ3パットのボギーを叩いた松山。その後は何とか凌ぎ、7番パー4でバンカーからの難しい第2打を寄せてこの日の初バーディを奪って落ち着いたかに思われた。ところが9番パー4で試練が松山を襲う。グリーンを狙ったセカンドショットが木に当たって2オンならず。3打目で乗せたが短いパットを外して2番に続く3パットで痛恨のダブルボギーを叩いてしまう。
巻き返しを狙ったバック9でも10番でボギーが先行しズルズルと後退。11番、14番でバーディを奪い返し意地を見せたが時すでに遅し。今季3度目のトップ10入りはしたものの優勝のチャンスがあっただけに不本意な最終日となってしまった。
優勝争いは意外な展開に。ともに11位タイからスタートしたスコットとジェイソン・ダフナー(米)が4アンダー66にスコアをまとめ、通算9アンダー首位タイでホールアウト。18番と17番を交互に回るプレーオフにもつれ込み、サドンデス3ホール目でバーディを奪ったスコットがダフナーを下して逆転V。戦線離脱中のタイガー・ウッズ(米)を抜きNo.1に浮上したばかりのスコットは「今週は本当に特別な一週間だった。トリッキーなコースだから難しい戦いだったけれど、勝てて良かった。テキサスで勝ちたかったから念願が叶った」と感無量。
2007年のシェル・ヒューストン・オープン、2008年のHPバイロン・ネルソン選手権、2010年のバレロ・テキサス・オープンに続き、史上初の“テキサススラム”(テキサス州で行われている大会を全制覇)を達成し「最高の気分」と静かに喜びを噛みしめた。
単独2位にダフナー、通算8アンダー3位タイにニコラス・トンプソン(米)とフレデリック・ヤコブソン(スウェーデン)が入ったが、松山と最終組を回ったデビッド・トムズ(米)は通算7アンダー5位タイに終わっている。
尚、石川遼はカットラインに1打足りず決勝ラウンド進出を逃している。