全米OPを終えたB.ホーシェル「USGAがこのコースを選んだことに失望」
現地時間21日に最終ラウンドの競技を終え、21歳の若武者ジョーダン・スピース(米)によるメジャー大会2連勝で幕を閉じた全米オープン。その舞台となったワシントン州チャンバーズ・ベイに対しては開幕以来そのコース環境やUSGA(全米ゴルフ協会)のセッティングに対する非難の声が上がっていたが、今大会を25位タイで終えたビリー・ホーシェル(米)も最終ラウンド後に同様の不満を口にしている。
大会終了後のインタビューに臨んだホーシェルは「選手がよく文句を口にすると思われがちだが、私たちは滅多に不満を言わない。だから今回の件は深刻にとらえてほしい。グリーンについては自分を含め多くの選手がUSGAと今年の全米オープンに多少なりともがっかりしている。グリーンだけではなくファンへの対応がさらに深刻。太平洋岸北西部では1998年の全米プロ以降初のトーナメントなのに観客への対応がひどい」とコメント。
そもそも今大会については、キャリアグランドスラム達成者のゲーリー・プレーヤー氏が「私が知る限り最悪なトーナメントだ」とそのコース環境を痛烈に非難したほか、ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)がグリーンを「ブロッコリー」のようだと表現したように、セッティングを含むコース自体への批判は数多くあったが、それと同様に観客への対応に関しても選手から疑問の声が上がっていたとされている。
その声を代弁するかのように話を続けるホーシェルは「今週の初め、観戦はスタンドの席からするようにという案内があった。私や他の有名選手の応援に来た家族やファンも当然いる訳で、もっと近くから観戦できなければがっかりするだろう。選手たちのショットを間近に見て、選手たちと同じ目線でコースを見ることが出来なければファンの期待を裏切ったことになる」とコース状態の悪さに加え、大会運営サイドのファンに対する配慮不足も指摘。
さらに「太平洋岸北西部というエリアの選択はともかく、USGAがこのコースを選んだことに失望している。設計をしたのはロバート・トレント・ジョーンズJr.だが、ここが全米オープン開催目的で作られたなんてとんでもない話だ」と痛烈な批判を口にしながら、運営方針の見直しを訴えた。