注目選手振り返り 〜国内男子若手〜
今季の国内男子ツアーでは、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)のルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された今平周吾や、公式戦外ながら石川遼をマッチプレーで下す金星を挙げた堀川未来夢、フェアウェイキープ率でツアー1位に輝いた稲森佑貴など期待の若手選手が存在感を示した。また、国内にとどまらず世界を舞台に戦う川村昌弘にとっても、今年は確かなキャリアの上積みとなる一年だった。
昨年に引き続き、今年もアジアを中心に活躍を見せた川村。昨年はトップ10入りがアジアンツアーでの1回のみに終わり国内ツアーの賞金シードを失ったが、迎えた今年は日本&アジアン両ツアーで計3回のトップ5入りを記録。見事に両ツアーでの賞金シード確保に成功した。
さらに、6月には「全米オープン」で自身初の4大メジャーも経験。前月の予選会で2位通過を果たして臨んだ初の大舞台、2日目に「77」とメジャーの洗礼を受けて予選落ちとなったものの、その経験も含めて収穫の多い一年であったことは間違いない。
先に挙げた今平、堀川、稲森も今年の内容には確かな手応えを感じていることだろう。7月の長嶋茂雄INVITATIONALセガサミーカップで単独2位に入った今平は、今季25試合の出場でトップ10入り2回、予選落ちは5回と安定感を発揮。賞金ランク24位で初のシード獲得を叶え、日本ゴルフトーナメント振興協会(GTPA)のルーキー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
昨季に賞金ランキング75位でシードを獲得した稲森は、10月のブリヂストンオープンで堀川とともに2打差2位タイに入るなど、安定したショットを武器にトップ10入り4回を記録。最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップにも滑り込みで出場し、自己最高の賞金ランク29位でシーズンを終えている。プロ1年目の堀川も賞金ランク41位で初シードを手中に収めるなど健闘。9月のツアー外競技「片山晋呉インビテーショナル ネスレ日本マッチプレー選手権 レクサス杯」では初戦で石川遼を破って一躍注目を集めた。
今後、国内男子ツアーが盛り上がりを見せるためにはこういった若手選手たちの活躍は欠かせない要素。ファイナルQT(クォリファイングトーナメント=予選会)を27位で通過した注目株、長谷川祥平ら新人の活躍も含め、若い力が2016年シーズンに躍動することを期待したい。