注目選手振り返り 〜鈴木愛〜
更新日:2015/12/23 17:34
掲載日:2015/12/23 17:23
「優勝まであともう一押し!」今季の鈴木愛にはそんな言葉がピッタリだろう。昨シーズン、20歳128日でツアー初優勝をメジャーで飾った彼女に期待する人は多かったはずだ。
ツアー2勝目のチャンスは開幕から第2戦目、ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップから訪れた。最終日、首位と3打差の5位タイでスタートを切った鈴木は、スコアを4つ伸ばし、9アンダーをマーク。李知姫(韓)と並ぶトップに躍り出て、プレーオフにもつれこんだ。18番の繰り返しで行われたプレーオフは2ホール目まで両者譲らない展開だったが、3ホール目で李がバーディを奪って決着。2勝目はお預けとなったが、開幕から躍進のシーズンとなる予感を漂わせた。
その後も5月に行われたメジャー大会ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップでは8位タイ、ニチレイレディスでは3位タイと順調に進み、実績をコツコツをと積み上げた鈴木に再びチャンスが巡ってきた。それは8月に行われたmeiji カップでのこと。最終日「67」で猛追した鈴木は首位の西山ゆかりをとらえプレーオフに突入。「今回こそは絶対に勝つ」という気持ちで臨んだが、2ホール目でバーディパットを決めきれず、またもや悔しい結果となった。
「大事なところでボギーを打つのはメンタルの弱さです」と涙を流した鈴木は今季未勝利に終わったが、年間通じて安定したプレーをみせたのは大きな収穫といえるだろう。初優勝で強い勝ち方をすると翌年苦戦する選手も少なくないが、鈴木は着実に日本女子ツアーの顔としての地位を確立した。来季のさらなる活躍に期待したい。