メジャー制覇を見据える野村敏京 「勝ちたいのは全米女子OP」
先月の米女子ツアーで通算3勝目を挙げた野村敏京が8日、用品契約を結ぶヤマハ株式会社で行われた記者会見に登場した。この勝利は、ヤマハチームでツアー通算10勝を目指す「WINNING 10 PROJECT」の記念すべき1勝目となった。
野村はボランティア・オブ・アメリカ・テキサス・シュートアウトで最終日を単独首位から出ると、終盤の17番ではダブルボギーを叩いて首位の座を明け渡したが、最終18番でバーディを獲り返し、クリスティー・カー(米)とのプレーオフに突入。5ホール目まで互いにパープレーが続く激闘となったが、6ホール目でバーディを奪って今季初勝利をマークした。
「17番でダブルボギーを叩いた後も18番でチャンスはあると思っていた」と振り返った野村。「プレーオフに持ち込めば勝てると思っていた。優勝か2位しかなかったので、前に行く道しかなかった。自分のプレーに集中してやるしかないと思っていた」と、ツアー3勝目に向けての自信を持った状態でプレーオフに挑んだと話した。
長丁場となったプレーオフは日没サスペンデッド間近となり「寒かったし、お腹も空いた(笑)」ようで、6ホール目のティーボックスで「バーディを獲って決めよう」と狙った結果、パー5での2オンに成功。2打目は打った地点からボールが見えなかったが「ギャラリーに『グリーンに乗ったよ』と教えられて、勝ったなと思った」と勝利を確信したようだ。
ツアーでは2年連続となる優勝を果たし、いよいよ今年の目標とも話すメジャータイトル獲得に歩みを近づけつつある。「一番勝ちたいのは全米女子オープン。距離が長いし、グリーンも早いので、飛ばないといけない。本当の世界No.1を決める大会だと思う」と語った一方で、勝てるチャンスが一番高いのは「グリーンが堅くて、風が強い大会の方が成績が良いので楽しみ。ボール(の弾道)が低いので、リンクスコースも好き」という理由から「全英リコー女子オープンも楽しみ」と自己分析する。
2011年の米ツアー初挑戦から「ツアーに慣れてきて、どうプレーしたら優勝できるのか分かってきた」と話す24歳。「目標は高い方が良い」と「今季5勝」をもう1つのゴールに掲げ、次戦は18日から開幕するキングスミル選手権(バージニア州キングスミル・リゾート リバーC)に挑む。