モリナリ、ナイキからキャロウェイへ ミケルソンとの会話が後押し?
去年の全英オープンを制したフランセスコ・モリナリがキャロウェイとクラブ契約を結んだ。
2016年の夏にナイキがゴルフ用具事業から撤退するまでモリナリは同社のクラブを使用していたが、撤退後は契約フリーとなった。
去年はモリナリだけでなく、パトリック・リード、ブルックス・ケプカと契約フリーの選手がメジャー大会で優勝し話題となった。ちなみに3選手のアパレルはナイキだ。
ナイキのクラブを使っていた主な選手といえばタイガーウッズ、デビッド・デュバル、ローリー・マキロイ、チャール・シュワーツェル、ジョナサン・ヴェガス、ポール・ケイシー、トミー・フリートウッド、ミッシェル・ウィーら。
撤退後、ウッズやマキロイはテーラーメイド、シュワーツェルは高級ブランド「PXG」、ウィーはキャロウェイと契約したが、ケイシー、フリートウッドのように契約フリーもいる。フリートウッドに至ってはナイキのFWウッド「Vapor Fly」を今でも愛用している。
契約フリーのメリットは”フリー”なのでどんなクラブを使用してもいいこと。昔は2年に1度などのペースでモデルチェンジが行われていたが、最近は1年1度やそれ以上のペースなため必ずしも新製品が良いとも限らない。
契約内容にもよるが、前モデルが合っているのに新モデルを使わないといけない、という事も起こる。基本的には新製品のが高性能なのだが…。
実際、フィル・ミケルソンはフェニックス・オープンでは今年発売のキャロウェイ「EPIC FLASH」ドライバーを使用していたが、その後、優勝したAT&T ペブルビーチ・プロアマでは去年発売の「ROGUE」ドライバーを使用していた。ちなみにカバーはメーカーに配慮したのか「EPIC FLASH」だった。
もちろんメーカーと契約するのもメリットがある。契約金がもの凄い。マキロイの契約は10年1億ドル(約113億円)とも報道されていた。また、手厚いサポートが受けられる。マキロイは契約時、「安心できた」と語っていた。
今回、キャロウェイと契約したモリナリも今はマキロイと同じ気持ちだそうだ。米ゴルフダイジェストのインタビューで答えている。
「(マキロイの)気持ちが分かる。ナイキがゴルフ事業から撤退して、みんな同じ(不安な)状況だったと思う。正直にいうと最初は迷った。多くの選択肢があったから。クラブよりも自分と同じくらい熱意のあるところがあればと思っていた。それをキャロウェイから感じた」
さらに、背中を押したのがミケルソンだったらしい。
「去年のツアー選手権でフィルと同組になってクラブ全般について話していたんだ。その時はキャロウェイとコンタクトを取ったこともなかったけど、話しているうちに興味が湧いてきた。その後、実際にキャロウェイスタッフと話している時に(ミケルソンとの会話を)思い出したんだ」
キャロウェイとの契約がどうモリナリのプレーに影響するかは分からないが、今週のアーノルド・パーマー招待から使用するらしいので注目したい。
(写真:Getty Images)