my caddie 編集部です。
本格的なゴルフシーズンがやってきました! 新しいクラブを購入してプレーしている方も多いとは思いますが、シャフトは合っていますか? 2〜3本の中からなんとなく「Rシャフト」となどと選んでませんか?
クラブヘッドも重要ですがシャフトが合わないと思うようなパフォーマンスはできないと思います。そこで先日、「UST Mamiya フィッティングラボ」に行ってきましたので、ご紹介します。
東京、大阪、山口
筆者が行ったのは3月1日に新設した東京都のラボで、JR四ツ谷駅から徒歩5分ほどのところにあり、他には大阪府、山口県にラボがあります。最新のシミュレーション設備に加え、「トラックマン4」「Mトレーサー」「GC2 HMT」といった機器が導入されています。
フィッティングの流れ
まずは事前にWEBまたは電話で予約を取りましょう。フィッターさんによると、フルセットを持参しても、ドライバーだけ持参でも、そのクラブで調整してくれるとのこと。もちろん「UST Mamiya のシャフトを試したい」という方は手ぶらで大丈夫です。
ラボについたらまずはカウンセリング。UST Mamiya オリジナルのゴルフカルテを基に診断していきます。大きな特徴としては握力を測ることです。
フィッターさんいわく「パワーのないゴルファーが重いクラブで打つと当たらないのは、握力が原因ということがデータから分かっていて、両手の握力を測ってシャフトの重量を決めるのが重要です」とのこと。
体格がいいから「重いシャフト」「硬いシャフト」、小柄なので「軽いシャフト」「柔らかいシャフト」と決めるのではなく、両手の握力を基に UST Mamiya 独自の表と照らし合わせながら、自分に合ったシャフトを見つけ出すことが出来ます。
カウンセリングが終われば実際に打ち、分析をします。フィッターさんによると重要なのはドライバーからサンドウェッジまでのクラブ全体の流れ(クラブ振動数、重量、バランス、シャフト、長さ)。その中でも「振動数が最も大切です」と教えてくれました。
振動数とはクラブがしなり戻るスピードのことで、数値(CPM)が大きければ大きいほどシャフトが「硬い」ということになります。
スイングスピードとシャフトスピード(振動数)を合わせることで飛距離UP、正確なショットに繋がります。そのためには、「芯で捉える」「ターゲットに対してスイング軌道が真っすぐになる」「スイング軌道に対してフェースが直角になる」の3つがポイントとなってきます。
上記画像のように最適な振動数ライン(水色)に近づけるよう調整していきます。
なぜ振動数が大切かというと、スイングスピードの速い人が適正よりも振動数の低いシャフトを使うと、しなりのスピードが遅くなり、スライス球やスピン量が増えてしまいふけ上がってしまいます。逆に適正のよりも高い振動数のシャフトを使うとチーピンやボールが高く上がらないという現象が起きます。
さらに、例えば、様々なメーカーのRシャフトを集めて振動数を測ると「柔らい」「硬い」と同じRシャフトでも実はバラつきが出てきます。洋服のサイズと似ていて、ブランドAで「Lサイズ」を着ているからといって、ブランドBやブランドCの「Lサイズ」が合うとは限りません。
振動数はとても重要となり、自分に合ったシャフトで打つと、クラブの軌道、フェースの向き、インパクトの打点が向上しナイスショットに結びつきます。
ここで驚いたことが一つ。ミート率を聞かれたことです。自分の飛距離やヘッドスピードを答えられるゴルファーは多いと思いますが、ミート率を把握しているゴルファーはあまり多くないのではと思いました。
スマッシュファクターとも呼ばれますがミート率が「1.40」を越えるとGOODで、「0.01」上がることに6ヤードUPとなり、トッププロはだいたい「1.50」だそうです。
いくらヘッドスピードが速くても芯に当たらなければ、ボールは遠くに飛んでいきません。従って、UST Mamiya ではミート率UPをサポートするようなシャフトを作り出しています。
1球目は天ぷら気味で左に大きく曲がりで244ヤード、2球目は左を向いて構えていますが、ドローボールで261ヤード、3球目は方向も良く、ほどよいドローボールで261ヤードでした。ここでフィッターさんが「もう少し硬いほうが合うかもしれません」とアドバイス。
明らかに変わりました。1球目は中弾道のストレートボールで283ヤード、2球目はドローボールで284ヤードを記録しました。もちろんクラブヘッドの違いはありますが、改めて本当にシャフト選びは大切だなと感じました。
もしかしたら260ヤードの方が軽くスイングしているように見えるかもしれませんが、同じようにスイングしているつもりです。しかし、シャフトが合うと自然と強く振ることが出来るので、280ヤードのスイングの方が力強く見えるかもしれません。
XXXフレックスのシャフトをドライバーにさしてるようなアメリカのドラコン選手が、Rフレックスのシャフトを搭載したドライバーをいつも通り振って下さいと言われても、無意識に強く振ることが出来ないと思います。合うからこそ最大限のパフォーマンスが出せるのかなと筆者は思います。
青のシャフト
動画を見て気になった方も多いと思いますが、青いシャフトの正体は「ハドラススマッシュ(Hardlass SMASH)」という最新のシャフトです。
ハドラスとはヘッドに傷がつかないようにするコーティング剤のこと。ハドラスコーティングをするとヘッドスピードが上がると判明し、UST Mamiya は独自でハドラスを改良してシャフトに塗布しているそうです。
ヘッドスピードUPに加え、シャフトのしなりはそのままにトゥダウン量を減らすことに成功し、ヘッドに力が伝わりやすくなっています。また、より傷がつきにくく、ツルツルしているので凸凹がなく空気抵抗も受けにくくなっています。
打った感想としては、最後の最後まで走ってくれる、粘ってくれる、思い切り振っても頑張って耐えてくれるという感じでした。感覚的な部分ではあるので、なかなか説明が難しいですが、今まで感じたことのない感じでした。
ハドラススマッシュの詳細はこちら