伏兵S.ヨー、世界ランカーを撃破しツアー初優勝!
ツアー未勝利のヨー・スヨン(韓)が準決勝で世界ランキング1位の申智愛(韓)、決勝で同10位のアンジェラ・スタンフォード(米)を下し頂点に上り詰めた。
米女子ツアー唯一のマッチプレー方式で競われるサイベース・マッチプレー選手権(ニュージャージー州ハミルトン・ファームGC)は現地時間23日、準決勝2試合と決勝マッチを終了。第28シードのヨーが第1シードの申を2アンド1で下しコマを進めた決勝で、第10シードのスタンフォードを接戦の末破り、嬉しいツアー初優勝を達成した。
「苦しい1日でした。試合が始まる前、とにかく2日目までは頑張って残ろうと思っていましたが、想像以上に良い結果を出すことが出来ました。凄く疲れましたけど、勝てて本当に良かった。嬉しいです」と初勝利を喜んだヨー。2回戦で第5シードのクリスティー・カー(米)を撃破、前日も第4シードのヤニ・ツェン(台)を下すなど、大物を次々と倒してきたヨーは遂に準決勝で母国のライバル・申と対決。アマチュア時代から常に申の後塵を拝してきたが「私も良いプレーをしたけれど、ヨーの方がもっと良いプレーをした。パットが素晴らしかった」と相手に言わせる好調なゴルフで同年代の女王を一蹴。接戦となった決勝戦では勝負どころの16番、17番を連取して3アンド1で格上のスタンフォードを凌駕した。
ジュニア時代は層の厚い韓国のナショナルチームの一員として活躍。05年のフューチャーズツアー(下部ツアー)で賞金ランク上位に入り06年LPGAツアーに昇格したヨー。以降、徐々に実力を蓄え昨季は賞金ランク23位に入り、アーカンソー選手権では、奇しくも申、スタンフォードとプレーオフを戦い申に敗れたものの、2位タイのキャリアベストをマーク。今季は3度予選落ちを喫するなど、本調子ではなかったが、前週10位タイに入って手応えをつかむと「期待するとプレッシャーがかかるから」と無欲で挑んだ今週、あれよあれよと言う間に優勝までこぎ着けた。これで賞金ランクは前週の37位から一気に4位にジャンプアップ。またひとり韓国からニュースターが誕生した。
尚、日本勢は宮里美香が1回戦敗退。宮里藍と上田桃子は2回戦で姿を消したが、今大会を終え宮里(藍)の賞金ランク1位に変動はない。