欧州勢40年ぶり快挙! G.マクドウェルがメジャー初V!
グラエム・マクドウェル(北アイルランド)が18番で短いパーパットを沈めた瞬間、ヨーロッパ勢40年越しの悲願が叶った。72ホールを戦い終えて通算イーブンパー。大会の前はノーマークだった男が、2位に1打差をつけて初のメジャー勝利を飾った。
今季メジャー第2戦全米オープンは、タイガー・ウッズ(米)が10年前、後続に15打差をつけ圧勝を飾ったカリフォルニア州ペブルビーチGLが舞台。そのタイガーが3日目の猛チャージでピタリと背後につける中、マクドウェルは終始落ち着いたプレーで3オーバー74にスコアをまとめ、ヨーロッパ勢としてはトニー・ジャクリン(英)以来実に40年ぶりとなるアメリカのナショナルオープン制覇を達成した。
最終日はペブルビーチGLを得意としているダスティン・ジョンソン(米)の3打リードで始まったが、ジョンソンは出だし直後の2番でまさかのトリプルボギーを叩き、あっという間に混戦模様となった。続く3番でダブルボギーを叩いたジョンソンが早くも首位から陥落する中、2位スタートのマクドウェルは5番パー3でバーディを奪い波に乗ると、パーパットを絶対に外さない堅実なゴルフでトーナメントを引っ張り、最終ホールは安全に刻んで3オン2パットのパー。2位のグレゴリー・ハブレット(仏)に1打差をつけ優勝をものにした。
「今日は自分のゲームプランに沿ったプレーが出来ました。ここ数年で自分の成長を実感していたので、最後まで自信はありました」とマクドウェル。今季はすでにウェールズで行なわれた欧州ツアーに優勝し「その経験が生きています。重圧の中でも心はとても静かでした。後半良いショットも沢山あったし、ゴルフの神様に感謝したい!」と喜びの言葉を口にした。
一方、6番までに3つのバーディを奪い、一時首位に並び今大会3勝目のチャンスだったアーニー・エルス(南ア)は10番で痛恨のダブルボギーを叩き後退。通算2オーバーは2打足りず単独3位に終わった。また逆転Vを目論んだウッズとフィル・ミケルソン(米)も噛み合わないプレーで通算3オーバー、4位タイにとどまった。