C.カー歴史的大勝! 藍3位タイ浮上もNo.1から陥落
クリスティー・カー(米)が2位に12打差という歴史的大勝を飾る中、最終日に追い上げた宮里藍が貫禄の3位タイでフィニッシュ。しかしどうやら世界ランク1位の座はカーに譲ることになりそうだ。
米女子ツアーの今季メジャー第2戦LPGA選手権は現地時間27日、ニューヨーク州ローカスト・ヒルCCを舞台に最終ラウンドを行ない、4日間すべて60台をマークし通算19アンダーまでスコアを伸ばしたカーが07年の全米女子オープンに続くメジャー2勝目、ツアー通算14勝目を飾った。
2位のキム・ソンヒ(韓)は通算7アンダー。12打差での勝利は92年にベッティ・キング(米)が11打差で制した大会最多ストローク差V記録を塗り替える歴史的快挙。正式な発表は28日を待たなければならないが、06年にロレックスランキング(女子世界ランキング)が制定されて以来、カーが初のアメリカ人No.1に浮上することは確定的だ。
「素晴らしいプレーが出来ました。今日は序盤少し自分を信じ切れずに浮わついたプレーをしてしまったけれど、7番でバーディを決めてからは夢のような完璧なパフォーマンスだったと思います。自分に限界を作らず、行けるところまで行くつもりでした」と圧勝を喜んだカー。今季ツアーで優勝しているアメリカ勢はLPGAステート・ファーム・クラシックで1勝を挙げた彼女だけ。これで今季2勝目となり、アメリカ勢No.1が世界ランクでもNo.1。「No.1になるために人生を賭けてきた。足踏みせずこれからも1位の座を守って行きたい」と悲壮な決意を口にした。
一方、わずか1週間天下となってしまった宮里(藍)だが最終日はさすがのゴルフを展開。最終ホールこそ4日間連続ボギーを叩いたが、17番までに7バーディの猛攻(66)でリーダーボードを駆け上がり、盲腸の手術から復帰したばかりの申ジエ(韓)と並ぶ通算5アンダー3位タイでフィニッシュ。単独2位に入らないとNo.1の座を死守することは出来ない状況だったが、「それは今朝まで知りませんでした。でも今日は凄く良いプレーが出来て満足。初日は自分のゴルフが出来なかったけれど(97位タイ発進)、No.1として今週戦えたことにも大きな意味があるし、ポジティブなことがたくさんありました」とサバサバした表情。
「試合が始まる前、キャディと優勝スコアは5アンダーから8アンダーと予想したのですが、クリスティー(カー)が凄すぎました!」(藍)。次週は1週間休養をとり、メジャー第3戦の全米女子オープンに備える。
一方、2位タイからスタートし逆転Vを狙った宮里美香は最終日に4オーバー76と崩れ、通算2アンダー13位に終わった。また来年の出場権を狙った横峯さくらは通算2オーバー25位タイ。有村智恵は通算3オーバー34位タイで4日間を終えている。上田桃子は予選で姿を消した。