藍、貫禄の首位タイ発進! さくら&有村も好スタート
海外ツアーで今季4勝を挙げ日本人初の世界ランキングNo.1に輝いた宮里藍が、国内の戦いで貫禄のプレーを披露した。国内女子ツアーのNEC軽井沢72ゴルフトーナメントは13日、長野県の軽井沢72ゴルフ北コースを舞台に開幕。1か月ぶりのツアー再開で注目を集めた大会第1ラウンドで、宮里は7バーディ、ノーボギーの7アンダー65をマークし、ニッキー・キャンベル(豪)と並び首位タイに立っている。
今年5月に行われたワールドレディスチャンピオンシップ以来の国内ツアー参戦となる宮里。6月の米女子ツアー、ショップライトLPGAクラシックで優勝し世界ランク1位となり「自分がまさかNo.1になるなんて夢にも思わなかった。(現在は3位だが)一瞬でも世界のトップに立つというのは本当にすごいこと。3か月ぶりの国内ツアーでもしっかりと自分のプレーを見せたい」と、最高峰の舞台で戦う誇りと大きな自信を胸に今大会へ乗り込んできた。
その言葉通り、この日の宮里は序盤から“らしいゴルフ”を展開する。まずは2番パー5でバーディを先行させると、3番パー3では5メートルのパットを沈めて連続バーディ。その後7番と9番でもスコアを伸ばし、ノーボギーの4アンダーで前半を折り返す。バックナインに入っても13番パー5できっちりバーディ奪取。16番パー5の第3打では、微妙な距離のアプローチをカップ数センチまで寄せてさらにバーディを重ねる。
4つあるロングホール全てバーディと持ち味の堅実さを見せると、圧巻は最終ホールの18番パー4。珍しくティーショットを右に曲げフェアウェイを外すものの、ラフからの第2打でピン横1メートルにつけるスーパーショット。難なくバーディでフィニッシュし、堂々のトーナメントリーダーとして第1ラウンドのプレーを終えた。「アイアンの調子が良くて、(ピンチは)アプローチで凌ぐという良いリズムの初日でした。課題としている“シンプルなプレー”というものが徐々に形になってきた」と、ボギーなしの好スコアに納得の表情。2日目以降については「よりシンプルに、流れを止めずバーディを積み重ねていきたい」と語り、今季国内ツアー初Vへ静かに闘志を燃やしている。
また、昨季賞金女王で宮里のライバルでもある横峯さくらは4バーディ、1ボギーの3アンダー69でホールアウトして8位タイ。ディフェンディング・チャンピオンの有村智恵は4バーディ、2ボギーの2アンダー70で回り11位タイと、注目の若手トップ選手2人も好スタートを切った。
上位陣は、トップと2打差の3位タイに全美貞(韓)と李知姫(韓)がつけ、大会4勝を誇るベテラン福嶋晃子ら3人が4アンダー68で5位タイ。その他、上田桃子が1オーバー73で43位タイ、諸見里しのぶは14歳のアマチュア高橋恵と並び3オーバー75で74位タイと出遅れ。男子プロの石川遼の妹、葉子はトリプルボギーを2度叩くなど大きく崩れ、8オーバー80で107位タイとなっている。