25歳M.カイマー、世界ランクNo.1を懸けた戦い!
タイガー・ウッズ(米)の世界ランクNo.1陥落が目前に迫る中、25歳のマーティン・カイマー(独)にその座を奪う絶好のチャンスが巡ってきた。
欧州ツアーのアンダルシア・バルデラマ・マスターズ(現地時間28〜31日/スペイン、クラブ・デ・ゴルフ・バルデラマ)に出場するカイマーは現在世界ランク3位。だが今大会で優勝するか単独2位、もしくは同スコアが2人以内の2位タイという成績を収めれば、大会終了後に発表される最新ランクで1位タイガーと2位リー・ウェストウッド(英)を一気に抜き去り、自身初の世界ランクNo.1の座につくことができる。
現在欧州ツアーの賞金ランクでは2位以下に約100万ユーロ(約1億1,000万円)の差をつけトップを快走するカイマー。「もちろん世界ランクNo.1になることは生涯の目標の一つだけど、今は(欧州ツアーの)賞金王になることに集中したい」と言い切る25歳は自信に満ちている。何しろ今季は全米プロゴルフ選手権でメジャー初制覇を達成するなど、計4勝を挙げるほかトップ10入り5度を数える好調ぶり。さらに8月の全米プロから出場3試合連続で優勝しており、今大会には4試合連続Vの大記録がかかっているのだ。
仮にカイマーが今大会で上位の成績を残せなくても、タイガーがNo.1の座から滑り落ちることはほぼ確実。過去2年間の成績をポイント換算して順位を決める世界ランクでは、試合に出場しなくても平均ポイントが計算されるため、今月末発表の最新ランクで現在2位のウェストウッドのポイントがタイガーのそれを上回る見通しとなっている。いずれにせよ、自らが結果を残せば王座につけるカイマーにとって目指すものは明確。今季幾度となくNo.1のチャンスがあったフィル・ミケルソン(米)が好機を逃し続けてきた中で、25歳の若者が世界の頂点に立つことができるのか、今週の欧州ツアーには注目が集まる。
なお、大会には賞金ランク2位につけるグラエム・マクドウェル(北アイルランド)のほか、ホセ・マリア・オラサバル(スペイン)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)、ミゲール・A・ヒメネス(スペイン)、エドアルド・モリナリ(伊)、フランセスコ・モリナリ(伊)らも参戦。カイマーの賞金王争い独走にストップをかけようと必死の攻防戦を展開する。