遼、8位タイにジワリ浮上 金庚泰と矢野が首位肉薄
国内男子ツアーのマイナビABCチャンピオンシップは29日、兵庫県のABCゴルフ倶楽部を舞台に第2ラウンドの競技を終了。初日のトーナメントリーダー、I・J・ジャン(韓)が通算9アンダーで単独首位の座をキープする中、11位タイスタートの石川遼が1アンダー71をマークし、通算3アンダー8位タイまで順位を上げた。さらにトップと4打差3位からスタートした今年の日本オープン王者・金庚泰(韓)が2アンダー70で回り、矢野東と共に通算7アンダー2位タイにつけている。
予選ラウンドを終えアンダーパーわずか25人という難コンディションの中、この日の石川は“もどかしい”ゴルフとなった。1番バーディ発進のあと、4番パー5では2オン成功から難なくバーディ。8番パー3では10メートルのロングパットをねじ込み3つ目のバーディを奪う。ところが続く9番で初ボギーを叩くと、バックナインでもバーディとボギーが交互に続く展開。最終18番のロングホールでは2オンを狙った2打目がグリーンに届かず、しかも傾斜を転がり手前の池へ。結局5オン1パットでボギーフィニッシュとなり、第2ラウンドは5バーディ、4ボギーの1アンダー71にとどまった。
ホールアウト後「最終ホール(18番)は本当にひどかった。上がり方が良ければもっと違ったラウンドになっていたんだろうけど…」と、悔しさを噛み殺すようにつぶやいた石川。トップと6打差で迎える決勝ラウンドについては「離されてしまっているので厳しい戦いになる」と普段の強気な発言は控えていたが、その瞳に宿る炎はいつも以上に激しいものがあった。
その他、ディフェンディング・チャンピオンの鈴木亨が通算6アンダー単独4位タイにつけ、小田孔明が通算5アンダー単独5位。前週ブリヂストンオープンを制して2週連続優勝を狙う池田勇太は通算イーブンパー26位タイ。また、杉並学院高校で石川の1年先輩・櫻井勝之(明治大)と現在杉並学院高校に通う浅地洋佑のアマチュアコンビが、通算1オーバー32位タイで堂々の予選突破を果たしている。