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金庚泰が3勝目 遼は1打差2位も「それ以上の差がある…」

更新日:2010/11/01 04:22
金庚泰が3勝目 遼は1打差2位も「それ以上の差がある…」

 

 国内男子ツアーのマイナビABCチャンピオンシップは31日、兵庫県のABCゴルフ倶楽部を舞台に最終ラウンドの競技を終了。首位タイからスタートした金庚泰(韓)が通算13アンダーで逃げ切り、5月のダイヤモンドカップゴルフ、2週間前の日本オープンゴルフ選手権に続く今季3勝目を挙げた。3位タイスタートの石川遼は5アンダー67と追い上げを見せるも優勝に1打及ばず、通算12アンダー単独2位でフィニッシュした。

 今年ことごとく金庚泰の後塵を拝してきた石川が、またもあと一歩届かなかった。この日最終組を回る金庚泰は前半9ホールを終えた時点で通算11アンダー。1つ前の組から追撃する石川は前半だけで4バーディを奪い通算10アンダーとし、首位タイの金庚泰と矢野東に1打差まで迫りバックナインへ突入する。後半最初の10番で金庚泰がバーディを奪い通算12アンダー単独トップ、矢野がボギーを叩き後退する中、石川の標的は金庚泰ただ一人となる。

 後半の11番以降スコアを伸ばせない金庚泰を尻目に、15番のロングホールを確実にバーディとした石川は再び1打差に詰め寄る。さらに17番パー4ではバンカーからの2打目をピン奥7メートルに落とすと、このロングパットをねじ込み通算12アンダー。大会最終日の佳境にきてついに金庚泰に並ぶ。そのわすが数分後、同じ17番のグリーン上で10メートルほどのバーディパットを残した金庚泰は、リーダーボードで石川と自分が並んでいるのを確認。すると金庚泰のパターから放たれたボールは、綺麗なスライスラインの弧を描きカップイン。通算13アンダーで再度単独トップへ躍り出る。

 通算12アンダーで最終18番を迎えた石川は、優勝に望みをつなげる2メートルのバーディパットがカップに蹴られ万事休す。最終ホールをパーで上がった金庚泰にあと1ストローク及ばず、優勝には手が届かなかった。「今日の勝敗は僕の最後(18番)のバーディうんぬんじゃない。4日間を通してキョンテ選手(金庚泰)とは1打の差、いや、それ以上の差があった。その差を埋めるためにこれから努力します」と潔く負けを認めた石川。今大会の結果により、金庚泰はシーズン獲得賞金1億5,000万円を突破し賞金ランク1位、約4,000万円差で石川が追う展開となった。今季の賞金王争いだけでなく、韓国の24歳と日本の19歳が繰り広げるライバル物語から目が離せなくなってきた。

 なお最終順位は、通算11アンダー3位タイに谷口徹、宮本勝昌、原口鉄也が入り、通算10アンダー6位タイにディフェンディング・チャンピオンの鈴木亨と金度勲(韓)。最終日を首位タイからスタートした矢野は通算9アンダー8位タイに順位を下げた。また、前週のブリヂストンオープンを制し2週連続優勝を狙った池田勇太は通算4アンダー20位タイで4日間の競技を終えている。

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