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松村道央が優勝! 賞金王争いは最終戦へ持ち越し

更新日:2010/11/29 13:01
松村道央が優勝! 賞金王争いは最終戦へ持ち越し

 

 国内男子ツアーのカシオワールドオープンは28日、高知県のKochi黒潮カントリークラブを舞台に最終ラウンドの競技を行い、松村道央が通算13アンダーで並んだ金度勲(韓)とのプレーオフを制して優勝。10月のコカ・コーラ東海クラシックに続く今季2勝目を挙げ、優勝賞金4,000万円を獲得した。

 また、賞金ランク3位の池田勇太は通算10アンダー5位タイ、同ランク2位の石川遼は通算9アンダー8位タイ、同ランクトップの金庚泰(韓)は通算5アンダー20位タイで終戦。今大会で金庚泰が石川と池田より上位に入り、かつ石川より800万円多く賞金を加算すれば賞金王が確定するところだったが、上記の結果に終わったことで賞金王争いはシーズン最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップへ持ち越しとなった。現時点での賞金額は、金庚泰が約1億7,600万円で依然としてランクトップ。約2,900万円差の2位で石川、約3,600万円差の3位で池田が続き、今季の賞金王レースは完全にこの3人に絞られた形だ。なお、石川と池田が金庚泰を逆転して賞金王に輝くためには、優勝賞金4,000万円のシーズン最終戦での勝利が絶対条件となる。

 この日首位タイスタートで最終組の池田にとっては厳しい最終ラウンドだった。序盤の2番から連続バーディを奪い一時単独トップに立ったものの、5番パー5のチャンスホールでボギーを叩き失速。結局最後まで流れを取り戻せず、3バーディ、3ボギーのイーブンパー72止まり。今季ここまで最終日を最終組で回った大会は4戦4勝だったが、勝率10割もむなしく前週のダンロップフェニックスに続く2週連続Vは達成できなかった。それでも、わずか5週間前までは約6,000万円あった金庚泰との賞金差を半分近く縮め、自身初の賞金王が手の届くところまできているのは紛れもない事実。シーズン終盤にきて俄然勢いに乗っている24歳の“若大将”が、勝負の最終戦へと突き進む。

 一方、今大会初日から苦戦していた石川は最終ラウンドでようやく猛チャージを見せた。難関の3番パー4で2打目をピンに絡めバーディを先行させると、ノーボギーの3アンダーでハーフターン。後半に入っても10番、13番でバーディを重ね、首位に肉薄する見せ場も演出する。終盤の17番でパーオン失敗から初ボギーを叩き優勝争いから後退してしまったが、この日は5バーディ、1ボギーの4アンダー68。大会前に「賞金王決定はシーズン最終戦こそふさわしい。(賞金王争いを)最終戦までもつれさせるのが自分の仕事」と豪語していた通り、初日39位タイ発進からきっちりトップ10フィニッシュを果たし有言実行ぶりを見せつけた。池田と同じく逆転賞金王への道は最終戦Vしか残されていないが、19歳の昨季賞金王はタイトル死守に全力を尽くす心積もりだ。

 そして、忘れてならないのが今大会優勝者の松村。トップと1打差の3位タイからスタートすると、6番から破竹の4連続バーディを奪い一気に単独トーナメントリーダーに浮上。一時は後続に3打差をつける独走状態となるも、早い時間帯で回る金度勲がコースレコードにあと1打と迫る7アンダー65と爆発し通算13アンダーでホールアウト。その後松村は通算14アンダーで迎えた16番で痛恨のボギーを叩き、金度勲と同スコアとなってしまう。だが17番では8メートルのロングパットを沈めパーセーブ。最終18番も無難にパーで上がりプレーオフに持ち込むと、サドンデス4ホール目で相手がOBのミスを出したの対し確実にパーオン成功。最後は金度勲からギブアップが宣言され、松村が念願のツアー初優勝を飾った2か月前の東海クラシックと同様に大接戦のプレーオフを制したのだった。

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