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2011年注目選手プレビュー 〜藤田寛之〜

更新日:2022/10/26 00:57
2011年注目選手プレビュー 〜藤田寛之〜

 

 41歳の藤田寛之が昨年末の世界ランキングでトップ50入りを果たし、自身初となるマスターズ出場権を獲得した。これまで全米オープン、全英オープン、全米プロと3つのメジャー大会を経験しているが、マスターズ出場は不惑にして初の快挙。世界ランクトップ50の資格で出場が決まった時には「正直嬉しい」と手放しで喜んでいた。

 それにしても、2010年の藤田の活躍には特筆すべきものがある。国内男子ツアー開幕2戦目のつるやオープンで早々に優勝すると、その後何度も優勝争いに絡み、シーズン最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップで悲願の国内メジャー初勝利を挙げた。賞金ランクは自己ベストを更新する2位に入り、年間最優秀選手賞のタイトルも射止めてみせた。

 シーズン中盤、国内男子ツアーがオープンウイークの時に藤田のもとを取材で訪ねると、若手プレーヤーと一緒にトレーニングに汗を流す彼の姿があった。「他の選手にはこういう時(オープンウイーク)には休んでてもらいたい」と冗談まじりに本音を語ったが、人が休んでいる時にコツコツと積み重ねてきた努力の結晶が、マスターズ出場というご褒美に結びついたのだろう。

 1997年、下部のチャレンジツアーで連勝を飾りレギュラーツアー昇格を決めた頃「僕には自分の将来が見えません。球だって飛ぶ方じゃないし、取り柄がありませんから。来年の今頃、僕は一体どうなってるんでしょうね…?」と、謙遜とも不安ともとれる言葉を口にしていたもの。あれから13年の月日が流れ、誰もが「超一流」というアプローチとパターに磨きをかけ自らのスタイルを確実に築き上げてきた。まだまだ発展途上にいる“アラフォー藤田”には今年も注目だ。

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