マスターズ初挑戦の41歳藤田「気持ちはルーキー」
41歳にしてマスターズ初出場となる藤田寛之が13日、東京・銀座のヤマハホールで『マスターズ挑戦表明会見』を行った。
昨年12月、国内男子ツアー最終戦のゴルフ日本シリーズJTカップで悲願の公式戦初優勝を達成し、年末の世界ランキングでマスターズ出場資格となるトップ50入り(48位)を果たした藤田。この日の会見では「年明けかと思っていたのに12月27日に届いて驚きました」というマスターズの“招待状”を公の場で初披露し、世界中のゴルファーが出場を夢見る檜舞台への意気込みを熱く語った。
「高校時代、確かジャック・ニクラウスが優勝した1986年のマスターズだったと思いますが、大会最終日のテレビ中継を最後まで見たくて学校に遅刻したのを覚えていますね」と懐かしそうに振り返る藤田にとって、マスターズは「夢のまた夢」だったという。「20歳でのマスターズ優勝が目標と堂々と公言している(石川)遼くんはスゴイと思いますね。僕なんて招待状を受け取った時、嬉しい半面、これが自分の手元にあって本当にいいんだろうかと考えちゃいましたよ」。
過去に全英オープン、全米オープン、全米プロのメジャー3大会に出場している藤田だが、これまでマスターズの出場経験は無し。「10年ほど前にゴルフ雑誌の帯同で1度だけオーガスタに行ったことがありますが、その時はテレビで見るよりフェアウェイのアップダウンがきついとか、グリーンが狭いとか、芝が綺麗に刈ってあるとか、そんな感じの印象でした。出場が決まった現在では、自宅にあるマスターズ歴代大会のDVDでイメージトレーニングをしています」と、夢舞台への準備を着々と進めているようだ。
マスターズまでの調整日程はというと、2月に米男子ツアー数試合に参戦した後、一時帰国して本拠地の静岡・葛城GCでチーム芹澤の面々と合宿。満を持して、現地時間4月7日にジョージア州オーガスタナショナルGCで開幕するマスターズへ臨むことになる。「世界に出れば僕は無名の新人だし、失う物は何もありません。気持ちはルーキーそのもの」と笑顔を見せる41歳。会見の最後には「藤田寛之のゴルフをマスターズにぶつけてきたいと思います」と力強い言葉で締めくくった。