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2009年メジャーを振り返る 〜全米プロゴルフ選手権〜

更新日:2022/10/26 00:57
2009年メジャーを振り返る 〜全米プロゴルフ選手権〜

 

 世界ランクNo.1のタイガー・ウッズ(米)が、前週までのビュイック・オープン、WGC-ブリヂストン招待で優勝し、絶好調で臨んだのがメジャー最終戦・全米プロゴルフ選手権(現地時間8月13〜16日)だ。舞台はミネソタ州チャスカのハゼルティン・ナショナルGC。メジャー史上最長、7,674ヤードのこの舞台で、タイガーは第1ラウンドからいきなり5アンダー67で首位に立ち、この年のメジャーの中で最高のスタートを切った。

 1打差2位にディフェンディング・チャンピオンのパドレイ・ハリントン(アイルランド)。日本勢は今田竜二、石川遼、片山晋呉、藤田寛之の4人が参戦したが、いまひとつの出足だ。タイガーは第2ラウンドも後半に3連続バーディを奪って停滞ムードを吹き飛ばし、通算7アンダー。後続との差は4打に開いた。だが、追ってくるのはハリントン、全米オープン優勝のルーカス・グローバー(米)、ビジェイ・シン(フィジー)、ブレンダン・ジョーンズ(豪)、ロス・フィッシャー(英)と、それぞれクセのある実力者ばかりで油断できないムードも漂っていた。

 日本勢は、藤田が通算1オーバー26位タイ、石川が通算4オーバー62位タイで予選を通過。今田、片山は2日間で姿を消した。

 決勝ラウンドに入り忍耐を強いられたタイガーだったが、単独トップの座は譲らない。スコアは伸び悩み、通算8アンダー止まりでも2位タイのハリントン、Y・E・ヤン(韓)には2打差。これまでメジャー大会で54ホールを終えて首位に立った際、負けたことがないだけに絶対の自信を持って最終ラウンドを迎えた。

 ところが、最終日に異変が起きた。フロントナインを終えてヤンがタイガーを捕まえ、ともに通算6アンダーに並んでバックナインに突入。14番の短いパー4でグリーン手前20ヤードまでティーショットを運んだヤンが、第2打をラインに乗せてカップインさせるイーグルを奪ったのに対し、タイガーはバーディ止まり。初めてヤンのリードを許してしまう。

 このままヤンは自信満々でプレーを続け、最終18番でも見事なバーディ奪取。終わってみれば通算8アンダーまでスコアを伸ばしたヤンが、タイガーに3打差をつけるアジア人初のメジャータイトルを手にした。

 通算3アンダー3位に後にこの年、欧州ツアー賞金王争いを繰り広げるリー・ウェストウッド(英)とローリー・マッキルロイ(北アイルランド)。大会連覇のかかったハリントンは通算イーブンパー10位タイに終わっている。また、日本勢は藤田、石川共に通算8オーバー56位タイ。

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