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2009年メジャーを振り返る 〜全英オープン〜

更新日:2011/01/21 13:45
2009年メジャーを振り返る 〜全英オープン〜

 

 現地時間7月16〜19日に開催されたメジャー第3戦・全英オープンは、昨年、左ヒザ手術で欠場を余儀なくされたタイガー・ウッズ(米)が、気合十分で乗り込んだスコットランド、ターンベリー(エイルサ・チャンピオンシップC)がその舞台。大会3連覇のかかるパドレイ・ハリントン(アイルランド)、全米オープン2位タイのフィル・ミケルソン(米)らもきっちりと狙いを定めて現地入りした。

 ニック・プライス(ジンバブエ)が優勝した94年以来、久々の開催となるターンベリーだけに、96年にプロとなったタイガーは初挑戦。日本が誇る17歳の石川遼は、そのタイガーと予選ラウンドから同組でプレーする栄誉に。

 だが、いざ開幕してみると意外にも大会5勝ながら既に60歳を目前にしているトム・ワトソン(米)が、首位のミゲール・A・ヒメネス(スペイン)に1打差の5アンダー65で回り2位タイにつけ世界の注目を集めた。

 ワトソンと並ぶ2位に日本の久保谷健一とベン・カーティス(米)。石川も2アンダー68でプレーし、21位タイと健闘したのに対し、王者タイガーは1オーバー71で68位タイと予選通過すら危ぶまれるスタートになってしまった。

 第2ラウンドに入ると、さらに大会は波乱の様相を見せる。本命だったはずのタイガーが巻き返しどころかさらにスコアを落とし、通算5オーバーで予選落ち。父・アールさん死去のショックから立ち直れずに出場した06年全米オープン以来の屈辱となった。また、初日に続いてタイガーと同じ組でプレーした石川も大乱調。8オーバー78を叩き、通算6オーバーで決勝進出はならなかった。

 対照的に底力を見せたのが59歳のワトソン。我慢のプレーで通算5アンダートップタイで予選ラウンドを折り返す。久保谷も通算3アンダー4位タイと好位置をキープ。

 迎えた決勝ラウンド。いよいよワトソンのメジャー最年長優勝が現実味を帯びてくることになる。後続に1打差をつける単独首位で最終ラウンドを迎える展開に、オールドファンは心を躍らせた。2位タイでワトソンを追うのはロス・フィッシャー(英)とマシュー・ゴギン(豪)の2人。

 最終ラウンド、世界中の同世代ゴルフファンが夢を抱いて見守る中、ワトソンは必死に戦った。スチュワート・シンク(米)に1打差の通算3アンダー単独首位で最終18番を迎え、大会6勝目にあと一歩と迫った。だが、8番アイアンで打った第2打がグリーンオーバー。パーセーブできずにシンクと並び、4ホールストロークプレーのプレーオフに突入することに。こうなると59歳には体力的にも厳しい。4ホールで2つのバーディを奪ったシンクが栄冠に輝いた。だがメジャー大会のプレーオフにまで進出したワトソンには世界中から拍手喝采が送られた。

 尚、プレーオフに1打及ばなかった3位タイにリー・ウェストウッド(英)とクリス・ウッド(英)が入り、久保谷は27位タイでメジャーの舞台を後にした。

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