遼、絶不調 準々決勝進出ならず!
石川遼の挑戦は3回戦で幕を閉じた。
WGCの今季初戦アクセンチュア・マッチプレー選手権はアリゾナ州ザ・リッツ-カールトンGCを舞台に現地時間19日、3回戦の8マッチを終了。アジアンツアーの賞金王トンチャイ・ジェイディ(タイ)と対戦した石川は、良いところなく5アンド4の大差で敗れ、準々決勝進出を逃した。
スタート直後の1番、2番で相手に連続バーディを決められ、いきなり2ダウンのビハインドを背負うと、そこからはショット、パットともに乱れ、 7番から3連続ボギーを叩いて、石川は前半だけで4ダウンを喫してしまう。巻き返しを誓った後半に入っても調子は一向に上がらず、11番、12番で連続ボギー。ドーミーホール(引き分ければ負け)の13番では何とか意地を見せてバーディを奪い首の皮1枚つないだが、続く14番を両者パーで分けたところで勝負あった。22歳年上のジェイディ相手に、全く良いところなく敗れ去った。
「リョウは今日、調子が悪そうだった。こっちもボギーを沢山叩いたが、彼はトラブル続きでパーを拾うのさえ苦労していた。バーディは13番の1つだけ。マッチプレーではこういうこともある」とトップ8入りを決めたジェイディ。「マッチプレーは何があるかわからないから面白い。この試合も楽しんでいるよ」と初出場での優勝に照準を合わせた。
ジェイディの他、イアン・ポルター(英)、レティーフ・グーセン(南ア)、カミロ・ビジェガス(コロンビア)、セルヒオ・ガルシア(スペイン)、オリバー・ウィルソン(英)、ポール・ケイシー(英)、スチュワート・シンク(米)の8名が準々決勝にコマを進めたが、特筆すべきはアメリカ勢で3 回戦を突破したのはシンクただ一人だということ。シンクは一昨年と昨年の今大会で2位と3位になっており、得意のフォーマットで米国勢の牙城を守るべく、まずは明日のケイシーの決戦で必勝を誓う。
また3回戦でティム・クラーク(南ア)を2アンド1で下したガルシアは「ようやく調子が上向いて来た」と久々の上位進出に笑顔。「この大会で準々決勝に進むのは初めて。明日の相手の(オリバー)ウィルソンは強敵だけれど、チャレンジを楽しみたい」と無欲での準々決勝突破を目指す。
ところで、ちょうどこの日の競技が始まる直前にタイガー・ウッズ(米)がテレビで謝罪会見を行ったが、選手たちの反応は概ね良好。「これは彼が立ち直り、社会的信用を回復するための大事なプロセス。本人は辛かっただろうが、心に響くものがあった。ツアーに復帰すれば我々は温かく迎えるつもり」と同年代のシンクがコメント。ツアー復帰の時期は明らかにされなかったが、ゴルフ界の現状を考えれば早い時期の復帰を願う人が多いようだ。