有村智恵、米ツアー初Vへ単独首位キープ!
米女子ツアーの今季第2戦HSBC女子チャンピオンズ(シンガポール、タナ・メラCC)は現地時間25日、第2ラウンドの競技を終了。初日首位発進を切っていた有村智恵が1イーグル、6バーディ、2ボギーの6アンダー66をマークし、通算10アンダーで単独トップの座をキープ。2位のカリー・ウェブ(豪)に2打差をつけ、米ツアー参戦13試合目にして初優勝のチャンスが大きく広がっている。
この日の有村はスタートホールの1番からボギー、バーディ、ボギーと出入りの激しい立ち上がり。前日に続き強風が吹き荒れる難コンディションの中で我慢のゴルフとなるかに思われたが、5番パー5でイーグル奪取に成功すると、8番、9番を連続バーディとし3アンダーで前半を折り返す。バックナインに入ると、13番でバンカーからピンそば2メートルに寄せバーディ。さらに15番で8メートル、16番で5メートルの長いパットを沈め連続バーディを奪い、トーナメントレコードにあと1打と迫る『66』でホールアウトした。
有村は首位に立った初日のラウンド後「ショットを打つたびにフィーリングが良くなり、好スタートが切れた。だけど逆にこれからの展開が難しくなる」と懸念していたが、2日目はホール・オブ・フェイマー(世界ゴルフ殿堂入り)のウェブと並ぶベストスコアの6アンダー。圧巻は5番パー5のイーグルだ。残り108ヤードをピッチングウェッジで放った3打目がグリーンをとらえると、ボールは吸い込まれるようにカップの中へ。砲台グリーンのため入ったところが本人には見えず、ギャラリーの歓声でカップインに気付き戸惑いながらもキャディとハイタッチを交わした。
「これでリラックス出来て、そこからは思い切って行けました」と劇的な1打を振り返る有村。今大会で実際に有村のプレーを見た海外選手からも「チエは本当に上手いゴルフをする。米ツアーに来てもきっと成功するわ」との声が上がるなど、世界の強豪を抑え快進撃を見せる日本の23歳に注目が集まっている。
一方、有村に負けじと海外常駐組も奮闘。初日31位タイと出遅れていたディフェンディング・チャンピオンの宮里藍は「大きなミスもなく自分のプレーが出来た」と4バーディ、2ボギーの2アンダー70。通算イーブンパーまでスコアを戻し12位タイに浮上すると、決勝ラウンドは「欲張らず1つ1つ丁寧にプレー出来れば」と前を向いた。
また、初日我慢のゴルフで21位タイからのスタートとなった上田桃子は「ショットの距離感が合っていない」と話しながらも、13番パー5ではグリーン脇のカラーからイーグルパットを沈めるなど1アンダー71にスコアをまとめ、通算イーブンパー12位タイ。同じ12位タイにつける宮里美香はこの日1バーディ、1ボギーのイーブンパー72の内容に「攻めきれていない」と悔しがり、「明日は思い切って攻めて行きたい。アンダーパーを目指します」と巻き返しを誓っていた。