石川有終の美! 松山は通算1アンダーでローアマ獲得
日本の19歳たちがメジャーの舞台で輝いた。
米男子ツアー今季メジャー初戦のマスターズ(ジョージア州、オーガスタナショナルGC)は、現地時間10日に最終ラウンドの競技を終了。3度目の挑戦で初の予選突破を果たした石川遼がイーグルあり、ダブルボギーありの派手なゴルフでスコアを2つ伸ばし、通算3アンダーで前日の30位タイから20位タイに順位を上げて4日間の競技を締めくくった。
勝負どころの上がり4ホールで3つバーディを奪った石川は「昨日、高い球でピンを上から狙えるようにアイアンを練習したんです。17番、18番はその成果が出て連続バーディを奪うことが出来ました。それがとても嬉しいですね」と手応えを口にした。「フルマラソンを走り終えた感じに疲れたけれど、これまでのマスターズで一番良い体験が出来ました」
この日は2番パー5でいきなり2オンに成功しイーグル奪取に成功。しかし4番パー3でティーショットが飛び過ぎてグリーンを大きくオーバー。痛恨のダブルボギーを叩くも前半をパープレーで切り抜けると、後半は12番でボギーがあったが15番、17番、18番でバーディ。パトロンの拍手に迎えられながら72ホール目をプレーし終えた。
「(18番を上がって来るときは)気分が良かったけれど、僕じゃなくタイガーを見に行くギャラリーが多くてちょっと寂しかった。今度はタイガーより2時間あとにスタートして18番で大歓声を浴びたい」と目標の“20歳での優勝”に思いを馳せる。
同い年のアマチュア松山英樹が前日『68』をマークし、最終日も健闘したことに関して、石川は「日本のゴルフの歴史を塗り替えたのだから素晴らしいですね。自分のことのように嬉しい」と絶賛。その松山は18位タイからスタートしたこの日、1番でボギーが先行したものの2番ですかさずバーディを奪い返し、3番ではグリーン外から3打目を直接カップに入れてチップインバーディ。中盤3連続ボギーを叩いたが、最終18番で起死回生のバーディフィニッシュでパトロンから大喝采を浴びると「ゾクゾクしました。気持ち良かった」と満面の笑みを浮かべた。初挑戦のメジャーの舞台で4日間を完走し「楽しかったけれど疲れました」と松山は19歳らしい率直なコメントを口にした。
結局4バーディ、6ボギーの2オーバー74と最終日はスコアを落としたが、通算1アンダーはディフェンディング・チャンピオンのフィル・ミケルソン(米)らと同じ27位タイ。アマチュアとしてただひとり予選を突破しただけでなく、立派な成績で日本人初のローアマのタイトルに輝いた。