故郷で仲間たちに送られたセベ
更新日:2022/10/26 00:57
掲載日:2011/05/12 11:45
現地時間5月7日に死去したゴルフ界の英雄、セベ・バレステロス氏(スペイン=享年54歳)の葬儀が、11日に故郷のペドレナのサン・ペドロ教会でしめやかに行われた。
家族や親しい友人のみに見送られる予定だったセベだが、欧州ツアーがスペインで開催されていることもあり、その人柄と功績を惜しむ人々が集結。約400人の参列者の中には、ライバルでありながらライダーカップ欧州チームのチームメイトで歴代主将のニック・ファルド(英)、コリン・モンゴメリー(スコットランド)、サム・トーランス(スコットランド)らの姿もあった。さらに、誰よりもセベの影響を受けた後輩、ホセ・マリア・オラサバル(スペイン)、ミゲール・A・ヒメネス(スペイン)らも涙をこらえながら出席した。
バグパイプが響く葬列には、1979年にセベが全英オープン初優勝時に着ていたものと同様の、ネイビーブルーのウェア姿の少年少女が登場。セベがゴルフを覚えたときに所有していた唯一のクラブ、3番アイアンをそれぞれが手にしており、故人を偲んだ。
セベの長男、ハビエル氏が遺灰を抱えて生家などを歩く葬列はどんどん膨れ上がり、ついには約1000人にも上った。「セベのルーツはここペドレナにある。そのことを彼は忘れたことはなかった。セベは死んだかもしれないけど、その魂は永遠にここで生きている」というセベのいとこであるアスンシオン・ソタ氏の言葉と同じ思いを、誰もがかみ締める中、世界中から愛されたゴルファーは天に召された。