44歳のS.ストリッカー、雷雨中断にも負けずツアー通算10勝目!
大会2日目から首位を快走したスティーブ・ストリッカー(米)が、雷雨による約2時間の中断にもめげず、ツアー10勝目を“帝王”ジャック・ニクラウス(米)の目の前で達成した。
世界最多のメジャー18勝を誇るニクラウスがホストを務める米男子ツアー、ザ・メモリアル・トーナメント(オハイオ州、ミュアフィールド・ビレッジGC)は現地時間5日、最終ラウンドの競技を終了。途中雷雨により試合続行が不可能となり、約2時間にも及ぶ中断を余儀なくされたが、終盤の難ホールで値千金のパーをセーブしたストリッカーが通算16アンダーで優勝を飾った。
上がり3ホールはピンチの連続だった。16番と17番で立て続けにバンカーにつかまりながら、それぞれピンまで4.5メートル、2メートルに寄せ、プレッシャーがかかるパーセービングパットをねじ込んでみせたストリッカー。2打リードで迎えた最終ホールはさすがのベテランも5メートルのパーパットを沈め切れずにボギーとしたが、僅差で勝利をものにした。2位には7アンダー65の猛チャージを披露したブラント・ジョーブ(米)、マット・クーチャー(米)が並んでいる。
「あまりカッコの良い終わり方じゃなかったですね」と18番グリーンで出迎えたホスト役のニクラウスに向かって苦笑いを浮かべたストリッカーだが、「ジャック(・ニクラウス)は親しい友人であり、尊敬する偉大な先輩。彼の大会に勝てたことはとても特別なことだし、心から喜びを感じている」と感無量の様子だった。
思えば今大会に過去11回出場しながら優勝どころかトップ10入りすらなかったストリッカー。しかしこの勝利で区切りのツアー10勝目を達成しただけでなく、翌6日に発表される最新の世界ランキングではアメリカ勢最高の4位にランクインする予定。アラフォーになったここ5年で7勝を量産しているベテランは、44歳にしてますます進化を遂げているようである。
その他上位陣は、最終日に7アンダー65をマークしたダスティン・ジョンソン(米)が通算12アンダーで前日の14位タイから10ランクアップの単独4位でフィニッシュ。ローリー・マキロイ(北アイルランド)は通算11アンダーの単独5位にとどまった。また、世界ランク1位のルーク・ドナルド(英)は通算8アンダーで7位タイに食い込んでいる。
日本勢唯一出場の今田竜二は最終日を2アンダー70で回ったが、前日の大叩きが響き通算イーブンパーの45位タイで4日間の競技を終えた。